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「悪かったよ、御大将」 「ふむ、それでいい」 御大将と呼ばれギムは満足そうに口の端を上げた。 「ところで御大将。今日の売り上げは?」 「絶好調である!」 腰に手を当て、ギムは胸を張って叫んだ。 「話が見えてこないんだけど……どうしてこの人は御大将って言葉に拘るの?」 「ああ、この人さぁ。ガンダム作品に出てくるギム・ギンガナムってキャラにそっくりでさ見た目だけじゃなくて声まで似てんだよ」 「へ、へぇ〜……」 よくわからないが凄い似ているのだという事は伝わった。 「ところで京子よ。俺の紹介はいいからガンプラ選んでこいよ。買いに来たのだろう」 「ああ、そうだった……」 再び奥に行こうとした所で京子の足が止まってギムの方に身体を向ける。 「あのさ、御大将。せっかくあかりが来てくれたんだからさ、何かオススメしてやんなよ」 「え、え? そんな悪いよ! まだあかりはガンプラについてよくわかってないのに……」 「心配すんなってわたしが一から教えてやるからさ、ねぇ、頼むよ御大将!」 あかりの意思とは関係なく話がトントン拍子に進んでいく。 ギムは「任せろ!」と言うと膨大の数のガンプラの中からあかりに見合う物の場所を的確に割り出し、その場所へ駆け、その商品棚から一つの箱を取り出して戻るとあかりの前に突き出した。 「このターンX何てどうだぁ? この俺様オススメのガンプラでとっても凄いよぉな代物だぞ!」 「え、えーっと……あかりはあんまり好きな見た目じゃないので、ごめんなさいっ!」 「おのぉおれぇえええええええええええっ!!!!!!?」
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