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「よっしゃ狙い通り!」 京子が口角を上げる。 レッドフレームがブースターを噴かし、空中へ退避したバクゥハウンドに向かって飛翔し肩を激突させて叩き落とす。 突進をくらったバクゥハウンドはスラスターを巧みに使用して崩れた姿勢を立て直して着地した。 「まさか今の攻撃は私を誘い出す罠だったなんて……あんた意外とやるわね」 「まあね、こういうゲーム得意なんだよ」 「ちっ……こいつも初心者かと思ってたのに……」 吐き捨てるように女性が言う。 それを聞いて京子は眉根を歪めた。 「あんたひょっとして初心者狩り? まさかこの辺にもいたなんて……」 「初心者狩り? なんなのそれ……」 京子の後ろで戦いを見守っていたあかりが聞いてくる。 「その名前通り初心者を徹底的にいたぶる性格の悪いプレイヤーの事を言うんだよ」 「じゃあ、あかりが狙われたのって……」 「見たまんま初心者だからだろうね」 「そんなぁ〜……」 女性の正体を知ってあかりは肩を落とす。 「でも、相手のガンプラを破壊すんのはやり過ぎなんじゃないかな?」 「私がなにやろうが私の勝手でしょ。あんたに口出しされたくないねっ!」 「そうはいくかっての。絶対勝って謝らせてやるよ」
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