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「……あ」 京子のガンプラを選ぶのですっかり忘れていた。自分のガンプラをどうするのかを……。 「ど、どうしようっ!? 機体なかったら大会に出れないよね。お小遣いさっきので使っちゃったしどうすれば……!!!!!」 大会に出る決意を固めたのに肝心の愛機がなければ出場できない。 その事実を直面してあかりは焦り出す。 が、事態は彼女が思うほど深刻なものでなかった。 「なら、こいつを使え……」 店の奥へと行っていたギムが一つのガンプラを持ってあかり達の前に戻る。 テーブルに置かれたそれは人の形をしておらず。戦闘機に近いフォルムをしていた。 「えっと、御大将さん。これは?」 「オーライザー……ダブルオーとドッキングすることでダブルオーライザーに強化することの出来る支援機だ。こいつをお前にやる」 「こ、これをですかっ! でも、どうして……」 ガンプラまるまる一体をやると言われあかりは驚く。 理由を聞かれるとギムが腕を組んで肩を竦めてから言った。 「あの時あそこで止めていればお前のジムは無事であっただろうからな。これはそんな俺からの罪滅ぼしの意味でのプレゼントだ。受け取ってくれ……」 「え、えっと……あかりは全然気にしていないんですけど」 「いいじゃん。タダで貰えるんだし」
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