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けたたましく襖が開かれると一人の少女が足を踏み入れてきた。 長い金色の髪に整った顔立ち。どんぐりのような丸い目。 ニッとつり上がった口角が盛大に入室してきた彼女の性格を現している。 「遅いぞ……京子。どこへ行ってたんだ」 結衣が半眼で少女に視線を向けて言った。 この少女が先程から話題に上がっていた歳納京子本人である。 あかりと結衣の幼馴染みでごらく部のリーダー的な存在。 常に突拍子もない行動をとって周りを困惑させるトラブルメーカーであり。同人作家の一面を持つ芸達者な少女だ。 「ちょっとね〜。にしし」 上機嫌に鼻唄を歌いながら座布団に駆け寄って腰を落とすとテーブルの上に持参してきた紙袋を置いた。 「京子先輩……なんなんです、それ?」 「ん、見てもらえばわかるよ。ほら」 京子が紙袋から出したのは一つの箱。皆に見えるようにテーブルの中央に置く。 その長方形の箱にはロボットのイラストが描かれていた。
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