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「「「へえー……」」」 三人ともあまり興味がなさそうな反応をする。 いや、京子の話が突拍子も無さすぎて普通の話に聞こえてしまったのだ。 改めて三人は頭の中で先程の言葉を反復して違和感に気づきーーー。 「「「えええええええっっっ!!!!!」」」 盛大に驚愕する。 「お前っ!? 何を言ってるんだよ! 私ら受験近いの知ってて言ってんのか!」 最初に意見したのは結衣だった。 「わかってるよ。でもさ……卒業前にこのごらく部四人ででっかい事をしたいんだよ。結衣ならわかるだろ?」 「わかるかそんなの……遊んでる暇があるなら受験勉強をしろ」 ぐいっと教科書を押し付けられて後ずさる京子。 苦笑しながら視線をちなつへと向ける。 「ち、ちなつちゃんはどうかな……やってみない?」 「ええ……そう言われましても、これって男の子の玩具ですよね。ちょっと抵抗あるんですけど……」 「大丈夫、女の子でも好きな人はいるよ」 結衣がダメならちなつを引き込もうと目論む京子だったが、ちなつは首を大きく横に振った。 「お断りします。結衣先輩がやるならやってもいいと思いましたが……本人が乗り気じゃありませんし、結衣先輩の言った通り。受験勉強に集中してください」 「ぐうっ!」 ちなつからも断られて京子は肩を落とした。 そんな彼女を見ていて、あかりは自分だけでも参加してあげようと思っていた。 四人ででっかい事がしたい……あかりも同じ気持ちだ。二人は受験で忙しくなる……そうしたらここへ来るのも減っていくに違いない。 そうなる前に京子は中学生活で一番大きく残りそうなごらく部での思い出を作ろうとしているのだ。
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