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「そうっすね〜……ここはだらだらのんびりする場所っすから〜」 座布団に顔を埋めて寝転んでいる真依が言った。彼女もごらく部の一員となったのだ。 「まあ、二人の言ってることは正しいんだけど……それにしたって、ボーッとし過ぎだと思わない?」 「……確かに。あかりちゃん。何か悩み事でもあんの?」 「えっと、それは……」 「ズバリ。卒業した先輩方がちゃんと高校生活をやっていけるのかって心配なんすよね!」 ガバッと起き上がって真依が確信めいた事を言うと、あかりは大仰に目を見開いた。 「ええっ!? 何でわかったの!」 「先輩はお優しいですから。きっとそうなんじゃないかなって……お二人もわかってたっすよね」 真依が視線を移す。二人は短く首肯した。 「京子ちゃん達ほどじゃないけど、結構一緒にいるからね。あ。ちなつちゃんお茶お代わり〜」 「ハイハイ」 ちなつは肩を竦める。うまるから湯飲みを受け取ると、お茶を淹れに奥へと移動していった。 「心配しなくてもいいんじゃないの。あの二人なら大丈夫だって」 「それはわかってる……けど」 「けど?」 「京子ちゃん……また鍵を拾って部室占拠しそうな気がして……それが不安なんだ」 「うわぁ。マジでやりそう……」
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