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「わぁ……ガンプラがいっぱいだ」 中に入ってあかりの目に飛び込んできたのは、商品棚に積まれたガンプラの山。それにショーケースに飾られた完成済みのガンプラ。 そう。ここは模型店だったのだ。 長年続いているシリーズとはいえ、山程あるとは思わなかったあかりはこのガンプラの山に目を奪われていた。 「おい、貴様……」 「え……ひっ!?」 声をかけられたのでそちらを向く。 するとあかりの顔が青ざめて小さく悲鳴をあげた。 そこに立っていたのは一人の男性。 あかりがすっぽりと隠れてしまうほどの巨体。 ぎらついた瞳にいかつい顔。 ボサボサの髪にチョンマゲ……鍛え上げられた筋肉質の身体。 あかりが怖がるのに十分な強面の男性が睨み付けていたのだ。 「見かけん顔だな……さてはライバル店のスパイかっ!」 「え、ええ!? 違いますよ。あかりは……」 「おーい。店長」 ひょっこりと店の奥から京子が顔を覗かせていた。 「あ、京子ちゃん!」 「お、あかり。どうしてここにいんの?」 「心配で追いかけてきたんだよ。探してたんだよ」 「別に追いかけて来なくてもよかったのに、皆にガンプラ買いに来ただけだからさ」 「へ? 皆に断られて落ち込んでたんじゃないの?」
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