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狭い通路が続く。僕たちは足並みを揃えて歩いていた。 アイラ「ねえ、VAVAさん」 VAVA「何だ」 アイラ「大いなる遺産を手に入れたら、VAVAさんはどうするの?」 ロック「そう言えば、聞いたことなかったなぁ」 VAVA「そうだったか?」 ロック&アイラ「「うんうん」」 二人で頷くと、VAVAさんは淡々と語り始める。 VAVA「俺は大いなる遺産が欲しいわけじゃない。歴史の真実が知りたいんだ」 ロック「歴史の真実?」 VAVA「カトルオックス島のワイリーという男を、知っているか?」 ロック「え? うん」 忘れるはずかない。ジュウイン湖のサブゲートをディグアウトした時に、ロールちゃんが勝手に修理したボートを無償で貸してくれた、優しい老人。 VAVA「あいつが言ったんだ。『この世界の歴史は、ある日を境に唐突に始まっている』」 アイラ「え?」 VAVA「最初はエックスの存在の有無が知りたかったんだが…」 VAVA「ロックマン・ジュノが復活させたレプリロイドを差し向けてきたことで、俺はこの世界が『俺が造られた時代の未来』だと知った」 VAVA「だが、おまえたちはレプリロイドの存在を知らなかった。『レプリロイド』が風化する程に、はるか未来なのだろうと思った」 VAVA「それだけの歴史を歩んだはずなのに、なぜ唐突に始まる? おまえたちディグアウターがいるのなら、多少なりとその時代のことが知られていてもおかしくない」 ロック「言われてみれば…」 アイラ「? ? ?」 VAVA「その唯一の手掛かりになる可能性があるのが、大いなる遺産だと言われたんだ。だから俺は、大いなる遺産とやらがまず『歴史の真実』に関わるかどうかをはっきりさせて、その上で『歴史の真実』を知りたいんだ」 アイラ「大いなる遺産が、真実と無関係だったら?」 VAVA「その時は、また別の可能性を探して、それを潰しに行くまでだ」 気の遠くなる話だ…。
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