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…視点変更→『VAVA』 ◇ 3秒……よくもった方だ。だが、 VAVA「不合格だ」 俺はヘルメットを被りなおすと、倒れたアイラから離れた。すぐにロックとロールがアイラに駆け寄る。 ロール「…ひどい。どうしてこんなことを!?」 VAVA「ひどい? どこがだ? 俺は背中を預けようとした相手に、自分をさらけ出しただけだ」 何時もと同じだ。可能性を潰した。こうなることはわかりきっていた。 そう、わかりきっていたことだ。 今更遅いんだよ、何もかも。 VAVA「ククク…」 VAVA「クハハハハッ!!」 無意識に笑い声が飛び出す。何に対して? 俺自身に対してさ。 わかってしまった。 人間がどうして泣くのか。 なぜエックスに泣くという無駄な機能が与えられていたのか。 泣きたいのに泣けないということがどれほど辛いことなのか。 だから笑った。泣けないから笑った。多少なりともエックスを肯定してしまった自分を嘲笑った。 俺はこうして、エックスへの嫉妬心に苦しみ続ける。 苦しみから逃れるために、壊し続ける。 気にくわないものを、次から次へと。 今も昔もな。 VAVA「…行くぞロック、早くしないと、デコイが滅ぼされる」 ロック「う、うん!」 もう十分だ。人類再生プログラムの阻止。それが最優先。 機械は機械、兵器は兵器らしくしないとな。
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