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アイラ「う、うぇ…っ!」 ああ、駄目だ。涙が出てくる。今泣いたら、もっとひどいことを言われてしまうに違いないのに。 VAVA「泣いているのか」 VAVAさんは私の両肩をつかんで起きあがらせ、私の顔を覗き込んだ。 VAVA「…それでいい」 アイラ「え…」 VAVA「怒れ、憎め、悲しめ、悔しい思いをしろ」 VAVA「そして、見返してやる、認めさせてやると、心の底から思え。そして――」 VAVA「おまえの中に『鬼』を宿せ。そうすれば確実に強くなれる」 アイラ「……」 VAVA「…今日はここまでだ。俺はヤスの草原にある空き家に住んでいる。いなければどこかの遺跡の中だ」 VAVA「会いたければ自力で探せ。それも修行の内ってやつだ」 そう言って、VAVAさんはその場から去ろうとする。 アイラ「あ、あの!」 VAVA「何だ」 アイラ「VAVAさんは、何に対してそんな考えを持ったんですか?」 VAVA「…おまえが知る必要は無い」 VAVAさんは今度こそ、私の前から去っていった。
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