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肌寒くなってきましたね。 八小節という長いようで短い、そんな秋の哀愁を感じさせるような味わい深い試合でした。 越境に一票。 決定打は双方のラスト。 「老害」 流石にネトラで煎じられ過ぎたか。 既視感の面で取扱注意になってる気がしますこの語彙は。 ラストに持ってきたからこそ、余計に「最後それ?」感は否めなかったのが正直な感想。 全踏みのポテンシャル、先攻のラストに張る意気は素晴らしい。が、それ故の縛りから発生したともとれる「老害」がラインの火力を削いでしまったか。 老の害なまま意味を通すとして、それに代替するワードであればより印象値が良かったかもしれません。老害という語彙に替わるビンビンワードの探求はネトラ界の急務でもある。 ニバ目の善逸くんの締めが善逸世界してて好きだったんで、勝手に期待上がり過ぎたのもあります。フィニッシュでいかんせん抜けなかったと言うか。。何故そこで男優の顔アップが!?みたいな。これは個々人の性癖も関係ありますね。 勿論、読み手に説得力を与える的を得た攻撃ならアリなんですが、相手が越境くんってぇと───うーん。 彼は間違いなく"新しい"んですよね。 > セルアウト追う生活に対し気を配り語る愛、3日間「競り合う」と旺盛かつ似た意識置くバリカタライミン書かん 越境くんのラスト、韻鬼固いしゴリゴリ矜持だし頑と意味通すしお寿司食いたくなりました一緒に。 > この力業が韻の安売り?なるほどそうとったかね、鸚鵡。 俺の子音は好事家も唸るほど相当高値を生む 自分の感覚で申し訳ないんですが「そうとったかね」と「鸚鵡」というような言葉を分けて踏む事は古(いにしえ)からネトラの世界ではあまり得策ではないとされてきたように思います。戦況、アンサーの流れも踏まえつつ、そこを逆手にとる。越境はそこすら逆手にとって武器にしてしまうのか?ああ、そうだ、力業だ、と。そのマインドは剛だけど実際の仕事、踏み方は綺麗で。文句あるか?と言わんばかりに「 、」でわざわざ区切っている。句読点ひとつでセンセーショナルな人物もなかなか居ない。自らの拘りに対する自負、その突出した作家性。 また、我がスタイルの"影響下としての相手"に対して「鸚鵡」というミーニングも効いていて、ピリッと辛い後味でした。 俺が言うのも烏滸がましいんですが、特に韻に関してずっと指名手配犯かつ未解決事件みたいな人で、気付けば未知なるアウターゾーンに案内されてるというか。ミザリィかな? だから、新しい。失礼ながら実年齢もはっきりとは知らないんだけど、越境くんはリリックや作品の中で常に若いんですよね。フレッシュなじゃがバタ、イルアドベンチャーで。なんつーか、韻や言葉で遊ぶ楽しさに満ちてるなって。 周囲の期待値に対する重圧もあると思うんだけど、それもリリックの根幹を支える厚みの一部になってるんじゃないかな、100俺の妄想だけど。 観てる側として、善逸くんや、誰に、とかじゃなくて己?に「負けらんねー」ってもんを感じるんですよね。 善逸くんはニバ目のチャプターが雰囲気、完成度共に一番良かった。 特に、 > 繋ぎが甘ったる過ぎる アラモードラスクチーズケーキ >よりも甘く狂わせ穴も 粗も踊らす口づけ──── 端的にエロい。このラインは韻に色気感じました。前から思ってたんですが、善逸くんはネットライマー的性感帯のツボの抑え方が巧い。感性でしょうか。 アラモードラスクチーズケーキ、、、何?って話なんだけど何なの、、、となったままでも加点してしまう意味不明なインパクト。甘味韻が好きな甘党な為、字面的な絵もアゲ。 「A級人妻@淫獄団地」という越境節にも興奮なんですが、この"殴られ方"も良いですよね。善逸くんのキャラクター性、マニパワリスペクトが確立されてきたからこそ、こういうラインが成り立つ。 喧嘩は殴った側がどうしても目立つけど、殴られる側にもライマーとして華があると思っています。尚、ここは越境くんの貴様呼びが好きでした。
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