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◇ 真愛の提案(無理矢理)によって今日は幸樹も来ることに……いつも通り正門に来ていたさやかのところまで二人は歩いて行く。 「あれ、その人は……誰です?」 アーシェの隣に立つ幸樹の姿を確認して、さやかは首を傾げた。 「この人は鳴海幸樹。私と一緒で生徒会に所属してるわ。鳴海くん。この子がよく話してる美樹さやかよ」 「ああ、どうも……」 ぎこちなく挨拶した幸樹。さやかは彼の顔をジーっと見つめた。 「ふーん……」 アーシェと幸樹の顔を交互に見、最後にアーシェに視線を向けてさやかはニヤニヤと笑った。 「ひょっとして彼氏ですか?」 「「はっ!?」」 さやかの彼氏発言にアーシェのみならず、幸樹まで額に油汗を浮き上がらせて絶句した。 「違うわよ! 彼とはそんな関係じゃないわよっ!」 「そ、そうだぞ。いきなり変なこと言うなよっ!!!!!」 「えぇ……違うんですか? お似合いだなって思ってたのに……」 「お、お似合いだなんて、そんな……」 さやかにお似合いと言われ、アーシェは瞳をうっとりとさせ顔を紅潮させる。 が、一方の幸樹は……。 「いやいや、何を言ってるんだよ……俺と桜木じゃ不釣り合いだって……」 「………」 アーシェは眉根を歪めて幸樹を睨む。 「な、なんだよ……顔怖いぞ……」 「何でもない……行くわよ」 「あ、ちょっと待てよ!」 膨れっ面をアーシェはそそくさと早歩きで離れていく。幸樹もその後を追った。 「ははーん。なるほど……アーシェさんあの人のこと……これは弟子として応援しなきゃっ!」 アーシェの態度から彼への想いに気づいたさやか。お世話になった彼女の助けになろうと鼻歌を歌いながら、二人の後を追った。 ◇ 「どわぁああああっ!」 さやかの愛機「R・ギャギャ」が吹き飛ばされて砂漠地帯から頭から突っ込む。 その後、ファイト終了のアナウンスが流れた。 三人はシュミレーターから出ていく。
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