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>>10の続き 「九次元火災」論争に関しては、善逸くんが「チグハグな文脈」という落とし所に着地したかったんだろうな、と思うんですがその部分では善逸くん自身のバースにも文法的齟齬があり、お互い様な部分が見られるのと、突いたはいいが越境くんのあっさりとした捌き方、プラス、九次元火災/口喧嘩祭という魅せられ韻を最初に放ったのが先攻だった為、越境くんがイニシアチブを堅持したままだった様に思います。 ここは結構大事な部分で、先程お互い様な部分と表現しましたが、お二人とも「んなこたぁ分かっとる」だと思うんですよ。韻をより際立たせる為に確信犯的に文法を崩している。底の無い沼にずぶずぶと入っていく両者。ならば、その崩し方ですね。お互いに敢えて言葉を、文章を崩しつつもどちらがお洒落か、すなわち強いのかを競っているのにも関わらず「お前ちゃんと服着ろよ」ってのはあまり効果的ではない。藪&蛇というか。 例えば、スーツを着崩す事ってすごく難しい。既に完成してしまっているスーツというルックの中で、中に着ているシャツをペロンとただ出しただけではお洒落でも何でもなくただのだらしない人ですよね。 スーツをカチッとではなく着崩しつつもお洒落に見せる事が難しい様に、文章、ネットライムにおいても文法的崩しテクにはそれ相応のセンスや地力が必要だと考えています。 今回、善逸くんがシャツペロンと出しただけ、とは全然思わないんですが、越境くんの方が何枚か上手(うわて)で洒脱でした。ここは好みで分かれる部分かも。 理由として、九次元火災の踏み方の様に恐らく前人未踏では、という強(つよ)韻が、一瞬違和感を覚える様な造語や造語に近いものに特殊な説得力やカタルシスをもたらしているから。狙って作り出した文章的違和感からの韻による突破、脱却。個人的にそれがネットライム特有のイルスラングだと思っています。 筋肉があってスタイルいい人って大抵何着てても似合う様に、越境くんは間違いなく韻マッスルが半端ないので着崩しもサマになるというか。加えて、意図的崩しはするがスーツ着てんのにスポーツソックス履いちゃう、みたいな野暮は絶対にしない美意識がある。と、伝わる。 今回、改めて思ったのは言わずもがな、な越境くんの韻リテラシーの高さでした。「これとこれで踏める」じゃなくて「これとこれでは踏まない」ところからスタートしている様な。右も左もねぇFROM 九次元でした。 善逸くんはコンスタントに良い殴り、良い韻を相手に放ってるにも関わらずあれ?残像?みたいな。なんか速い?っていう。越境くんアンサー時の取捨選択の仕方がクレバーな事もあり、これは当たるだろうという攻撃が空を切る形になっていてやり辛そうに見えた。 双方のバースを読んでいて、善逸くんのバースからそこはかとなく「越境み」を感じて。ほとんどのライマーはその域にすら届かないので、エッセンスを感じられるだけでも凄い。それは今まで善逸くんが培ってきた努力でもあり、相手の土俵に上がり、やってやりますよ、という気概でもあると思う。「こいつ…その気がないわけでもなさそうだな…」 これ。 スキルも高いし対戦相手次第ではそれが概ねプラスに働くと思うんですが、当の相手が越境総本山だといかんせん分が悪く感じました。 やはり「手緩ェジャブだって一発も 当たらせまいとこだわる」なら「クソダセーライムの芯」という表現は無理筋すぎたかと。 バトルなので表現はより過剰にはなる。それを攻守の攻、とするなら守、すなわちセルフボーストに関しては特に響くもんがあり、上がりました。 > こちら何時ナンドキも 韻が絡む限界点 >なんつー引くに引けねー 因果から無間回転 >させて来た韻才で RTA並みのガサツなクリアデータ >にボコスカ 空いた穴見逃さず殴り合いてェんだ この辺りだpow。手 手!手 手! 攻の部分で老害やクソダセーライムの芯という様な、恐らく言った本人も本心とは程遠いんじゃないか(実際には善逸くんのみが知るところなので想像の域は出ません)、という部分で、ボーストが熱かった分、攻で冷えてしまう感覚になりました。 韻の弾みが跳ね過ぎてうまく対象を捕捉出来なかった様に思えます。 上述したいくつかの理由も含めて「やたらせまいトコ」で競う中で越境くんを刺すには刃渡りが足りなかったか。個人的な構想として、美人局的な流れからの毒物、もしくは夜道、鈍器的なもので2、3人で一気に物理で削るのがいいと思ってます。 今回の沁み渡り加減では越境くんにShimmy shimmy ya, shimmy yam, shimmy yayでした。 >股に刻む文字は「憂鬱」「薔薇」「葡萄」 書くではなく「刻む」サディズム。画数多くて痛そうで好き 高レベルな試合で見応えありました。 お二人ともお疲れ様でした。
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