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おまつの脳内データがハッキングされていることに藤沢が気づくまでさほど時間はかからなかった。 ハッキングによって書き換えられた人格はマツイシと呼ばれる荒くれ者の人格であることが藤沢の解析によって判明した。 「お、おまついし…」 制御不能に陥ったおまつ、いや、おマツイシは容赦なくミキティに鉄槌を下した。 「はしゅっ!ぶしゅっ!」 「ふしゅるるるる…」 「YAMERO!」 ミキティのボーイフレンドである西洋人が大挙してミキティに加勢するが、おマツイシを止めることなど不可能だった。 ミキティは崩れる…不気味に… かつてミキティだったものはガラクタと化した… 「なんという力だ…」 藤沢は恐れおののいた。 なによりおまつの体にこんな潜在能力が眠っていたことに興奮がやまなかった。 「ってかさぁ、俺すごくね?」 チルドレン達に同意を求めるも反応は無かった。 問題はどうやってハッキングされたデータを元に戻すかである。 おマツイシはミキティを破壊したのち、女性のケツを目掛けてカッティングしながら移動している。 「こうなれば仕方あるまい、アレを送り出す」 「まだ早いよ!」 チルドレンたちの助言を聞いている場合ではなかった。残された時間は少ない。 藤沢はスイッチを押した。 「…ッチ… …ウィッチ… マスビーザスィーズンオブザフィッチ!!」 遂にZが眠りから覚める時が来た。 開口1番藤沢をじっと見つめこう言い放った。 「時代は変わる」 「Zよ、どうやっておまつのところまで向かうのだ?」 「風に吹かれてよそら。きまっとーやん」 燃料である麦焼酎を手渡すと彼はニヤリと笑い、ポッケに手を入れて旅立つのだった。
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