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「通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの 細道じゃ 天神さまの 細道じゃ」(主のいないカウンターの前にある長ソファ。そこに腰掛けるのは白装束に似た着物を着込んだ黒髪の線の細い男であり、その膝にはウェーブがかった黒髪の男が眠っている。膝枕で静かな寝息を立てている男の頭を優しく撫でながら紡がれる着物男の歌声に混じって、カウンター奥の部屋からは悲鳴や野太い喘ぎ声が聞こえてくるが、ソファに座る・寝転んでいる彼等にはどうでもいいBGMでしかない。瓜二つの顔を持つ黒髪の彼等はただただ静かな時を過ごす)「行きはよいよい 帰りはこわい──……今回の眠りば随分と長いのう葬戯。また5年眠られてはおいも花以も困るのじゃが……。>↑
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