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(危なげ且つ妖艶な笑みに店主の喉元が生唾を飲み込むように動けば白装束は再びクスクスと笑い、懐から鉄扇を取り出せば固まっている店主の額に添え。さっさと離れなければ額をかち割るぞという無言の脅迫に店主が離れていくのを満足げに見送れば、男は鉄扇を持ったまま膝上の葬戯の頭を撫でる作業を再開して。カウンターに戻り頬杖をついた店主が「お前のその男女惑わすような色気……元女が男になった副産物って奴か?」と問い掛ければ白装束はたしなめるように口元へ人差し指を当てて店主を見やり)「それはおいと葬戯ときさんとメイデン嬢だけの秘密じゃて……巡か。確かに勘の鋭い女じゃからのう……気付いとるかもしれん」(「何かと巡に酒飲みへ連れ回されてるらしいが、その秘密に気付かれてんじゃねぇのか?」と返されれば白装束は苦笑を溢しつつも何処か楽しげに言葉を紡いで)
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