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判定、感想失礼します。 献華三重丸 1バ目 冒頭の踏み方、敢えてなのか若干の分かりにくさがギミックとして面白いと思ったし、言葉選び、内容込みで好スタートでした。 ちゃんと先攻1verse目から対戦相手は勿論、オーディエンスにも見られている事を意識していると感じました。 個人的に人のバトルを観ていて冒頭から韻や論点、表現が浅薄に感じてしまうと、その後のバトルの展開を追う気を無くすと言うか。ネトラは猶予も長めに設けられているから余計に読み手側も萎えてしまうんですね。これは俺の性格もあるし、個人差ある事なので一概には言えません。 今回はそんな事は無く、もっと単純に言えば献華三重丸さんの掴み、導入がアリアリアリアリアリって事です。 >全部やらなきゃいけないのが、ネットライムのつらいとこだわな >覚悟はできてるか?俺はできてる 返してこいよプライド持ったアンサー 割とそのままながらも、ジョジョ好きとしてくすぐられました。 やっぱ間違いない名言。 >大切なのは向かおうとする意志、そう思うから韻から逃げない >形にこだわりすぎ蛇足を恐れて妥協した韻じゃ進化ない世界 韻から逃げないってここまでハッキリ表明するのはなかなかに度胸が要ります。カマすのも勇気。漢気。 blackbird 1バ目 先攻の献華三重丸さんの主張が良い意味で至極直球だと感じていたので、その返しとして >普通の絵書く単細胞 という着眼は良かったんですが、そのラインの最後が「ウザいぞ」っていう言葉選びはマイナスに思えました。バトルですから、対戦相手は大抵「ウザい」んですよね。そう振舞う。ならば、その感覚をどう表現し、攻めていくかが腕の見せ所であり、オリジナリティーでもあると思います。あのさぁ、当たり前でフツーの事言わないでくんない?という視点が鋭かったし、こちらからはblackbirdさん自身が先攻のDISを俯瞰でしっかり見てる様に読み取れたので、尚更勿体無く思えました。 その後の「乱暴句」、「公共show」等も踏む為に『乱暴』と『句』、『公共』と『show』を組み合わせている様に見えてしまうので、言葉同士が上手く作用せず互いに拒絶反応を起こしてしまっていると感じました。 これは多少複雑な問題で、ちぐはぐな語彙の組み合わせでも特にネトラにおいては踏み方にオリジナルティーがある場合、何故か所謂「ヤバさ」として成立する事が多々あります。言語感覚も人により異なるから正解は無いんですが、強引な語彙や単語の組み合わせを使って踏む場合、いつも以上に踏み方に配慮しないと駄韻になってしまうリスクがかなり高まると考えます。 上記の理由から、 >ご覧のように即興も正確 これにはかなり瑕疵があると感じました。 一方で、 >祝勝会にはモルト、ラガー >ハナからリスクなんぞ知らん、お前は鼻フリスクの刑 これらのラインはワードセレクトが洒脱で素敵でした。 語彙力豊富なblackbirdさんだからこそ、モルト、ラガーやフリスク等の日常にあるワードがハズシとして効いていたと思います。 後半の >お前の言ってる事は当たり前〜 >〜たったこれだけの事をだらだらと そんなんじゃ呼べんな、はらから 勢いも有り、頷けます。しかし、言いたい事をよりハッキリ伝えたい時に韻が弱めになる点が気になりました。火力が欲しい。 献華三重丸 2バ目 >ビールも用意しろ美味さは醸造法で違うから自然発酵ランビック 消去法で一択 まずこれですね。前verseのモルト、ラガーに対し巧いアンサーです。種類まで指定してくるジャイアニズムが強か。 上記のラインは光っていたんですが、前半は一見丁寧に返してる様で、何だかコマゴマしていて論点のスケールが縮小してしまった感覚になりました。 1バ目にて献華三重丸さんが広げた良い意味での大風呂敷が早くも畳まれ気味と言うか。軽めのDISに付き合い過ぎた印象。これはある意味前verse、blackbirdさんの試合運び上のテクニックとも捉えられます。その反面、単語を拾って効果的な攻撃も生まれていたのは好印象でした。 後半 >今にも落ちてきそうな空の下で〜 ここからが面白くて。スルーされてもジョジョネタぶっ込んでくる辺り愛を感じます。 >すべてのチャンスボールにフルスイングみせる >押韻も当然磨く >10代みたいか?おおいに結構 俺はこの場所でもう一度少年になる 目が醒める様な一発。前半が少し平坦に感じていたので尚更です。 この「少年」てのがすごく良い。それでいい………そこの位置がいいッ!韻も言葉選びも…その位置がものすごくいい!って思いました。 少年って読み手によって様々なニュアンスで受け取られますよね。こちら側に想像の自由さや膨らみを与えてくれる表現がツボでした。熱量も申し分無し。verseを強い一撃で締められるのはライマーの器量として大きい。 blackbird 2バ目 読ませますねぇ!引き込まれました。チラッとバトル見たら首根っこ掴まれて、ちゃんと観ろやって凄まれた気分。力あります。 前半の長韻、連韻に関しては正直そこまでそそられなかった。テクニカルさで魅せるには少し物足りない印象でした。 >対して此方は超濃く明確、韻を語りに来たんじゃねえ、殴り合いに来たんだよと一応克明化。 ここから温度が上がって。内容的に急に泥臭くなってきて生々しかった。熱かった。 >お前がやってんのは「誰かがやるだろう」の遥か望み薄な"人任せ"、希望が惰性。威を正せ。 前半の8文字踏みより遥かにヤバい。熱量と閃きが比例するタイプのライマーなのかな?テンポも素晴らしい。 >自分は判定しました、それで終わりの"自己満足" >いつかタイミングがあれば…と機を観測してるだけ、やった気になってるだけじゃあ変わらんよ死と安息。 このverse後半のblackbirdさんの言い分は流石に説得力ありまくりなんですよね。彼のポータル内での存在感、貢献度の高さは自明なので。間違いなくリアルだし格好良かったです。
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