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楓は高名な剣術道場の師範の娘である。 小さな頃から厳格な父に剣術を教わっていた為に接近戦は楓の得意分野なのだ。 「まあ、それでも危ないところはあるけどね……」 怜はグシスナウタルの砲口を楓の後方に向けた。 ヴァイスの一体が楓に迫っている。 怜がトリガーを振り絞ってグシスナウタルが粒子エネルギーを発射。 ヴァイスの撃墜に成功した。 距離と威力を調節していたので楓が爆発に巻き込まれる事はなかった。 「楓さん、後方に注意だよ」 「怜ちゃん、ご支援ありがとうございます!」 礼の言葉を口にしながら楓は次々とヴァイスを両断していく。 「リン、私が援護するから楓さんと一緒に蹴散らして」 「待ってました!」 リンが強気な笑みを浮かべる。 サーメートサーブを虚空に消して代わりにリン専用のクロスギア『ダイアゴナルストライカー』を呼び出した。 この武器は『ハンマー』で破壊力だけなら楓の薄緑を凌駕している。 「ぬおおおおおっ!」 ダイアゴナルストライカーを掴んでリンが敵陣に特攻。 豪快に振り回してヴァイスを叩き潰す。 「リン、一気に決めましょう!」 「わかった!」 楓とリンのコンビネーション攻撃と怜の援護でヴァイスが壊滅寸前にまで減らされていく。 『みんな、中型ヴァイスが現れる。気をつけて!』 戦闘が終わりに近づいた頃にオペレーターから通信が送られてくる。 戦闘区域の空間が歪み、そこから一回り大きい人型のヴァイスが出現した。 「こんな時にヴァイスワーカーですか……」
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