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2バースずつという短期決戦でしたが濃密な時間でした。 正直、141くんがチャレンジャー側というのがシュールに思えてしまう程、本来ラスボスの位置に座している事が当たり前の様なライマーだと認識してます。 彼ほど招かれざる刺客にして、現役最強のイメージが似合う人も他にいないんじゃないでしょうか。 だからこそ > 実体は王者と取って代わらぬ余生選んだ兵隊アリ >俺ならば強い奴が横に居るなら、まず腕試したい >群れてないで競うほうがいい ある種の適応障害 >こうして今も熱くぶちアガれる敵を追う生涯 >時間も生活も忘れて狂えるバースの復活祭 >慄かす A級・S級ライマー間のクレバスの深さに >それが今回の参戦動機。完全包囲、反面教師、…、(この間3004韻)…、まん延防止 ここはまーーー食らいました。 141くんがバトルにおいて対戦相手の突かれたくない部分、スキルの面だったり、ライマーとしての立ち振る舞いだったり、ちょっとした狡さや心の弱い部分、それらを残酷なまでに白日の下に晒しまくってきた場面を何度も見てきたけど、今まで彼自身のバースを蹴る理由や動機をここまではっきりとした形で表したのはすごく稀な気がして、それだけで響くもんがありました。 なーんか感慨深かった。 上でも書いたけど、141くんが最強を冠するに相応しい存在なのは周知で、凡百の思考なら負けるかもしれない戦はしたくないと思う。誰だって好かれたいし、勝ちたい。 そんな価値観がくだらなく思えるほど、「群れ」やぬるま湯、ある種の同調に対するアンチテーゼとしての「まん延防止」だと個人的には感じました。 プロップスはえてして見えない柵で、ケツが重くなりがちだけどそれを全く意に介さない姿勢がシンプルにかっこ良かったです。まーじ適応障害 その上でまず印象的に映ったのは、141くんの技の引き出しの多さとその質の高さです。 韻はもちろんの事、表現の幅、語彙力、緩急、リリックの解析能力、敢えての外連味など、挙げればキリが無いほど技を持っていて、それが付け焼き刃じゃなく経験と実力が相まって磨かれてる様な。 いわばどれ選んでも「殺せる」んですよね、普通のライマーなら。 言葉を借りれば所謂「A級ライマー」的な、ネットライマーらしく普通に踏めて普通の論陣を張る相手なら、141くんの手玉だと思います。が、 つぐみんは普通じゃなかった。普通って言うのも失礼な話で、みんな個性持ってやってるんだけど、つぐみんは特に普通じゃねーなって今回再認識しました。 通常、相手が141って萎縮すると思うんですよね。 ナメてる訳じゃなくて先攻初手にそれが無かった。俺の見立てだから本心は分かりません。 返しの141後攻1バを見て、ゲームメイクを多少計りかねている様に思えました。技は駆使しつつ、若干の戸惑いの様な、、、。珍しい事です。 と言うのも先攻1バはまさに怒濤の「大盛り」で。割と冒頭から「ビビんなウンコ」とか出てきて、はぁ??って面食らうし、 > めっちゃ早口で喋ってそうだろ?めっちゃ早口で喋ってんだぜ こういうとことか面白く、不思議と飽きなくて。 ボリュームと疾走感、どっからでも攻めてどうぞ的な豪胆さがありました。 多分141くんからしたら刺しどころあり過ぎて逆にマトを絞りづらいと言うか。 そこで > 白「かなしいときー。リベンジ目指して精進致しますと囀ったチャレンジャーが、モンスターに寝返ったときー」 > あれれー?180°逆な気すんぞー? 自らホイホイ飛び込み birds in cages 体制に取り込まれリベンジも万事休す 他人に飼われる自称伝説のポケモン 「はい!キャラバン様!」の返事が面接のお手本 比喩の虚飾の下にある"ホント"はどこだ? 万人に通じる脅しを掃き集めた言の葉の小火 このあたり、相手の押し寄せる語量に対しても集中が霧散する事なく、核心を抉り出すとこ流石でした。 そしてこの一手が試合のターニングポイントになった気がします。 つぐみんの2バ、ノータイムで殺りにきた感すごかった! 自分含め、多分観覧席みんなめっちゃアガったんじゃないでしょうか。 これは141くんが後攻1バ投下したタイミングが良かったのか悪かったのか。2バース制のせいか。つぐみんがたまたま速攻バース落とせるシチュエーションだったのか。もしくは鬼の速筆が常識を凌駕したのか、、、。 場を取り巻く瞬間の空気もあるけど、後世に語り継がれそうな、センセーショナルなバースでした。 改めてモンスター2バの印象深かったとこ挙げようとしたんですが、全部ですねこれは。 全部やばかった。 話の争点ともなったダンジョン企画のモンスターについてですが、141くんが言ってる事も頷ける。 そういう見方もある。 そして、まさにその部分こそが自身が挑戦を続ける141くんにとって一番「言わなきゃならなかった事」だったんじゃないかなーと、俺は思えました。 そこが上述した通りバトルのターニングポイントにもなっていて。 「お前なにちゃっかりモンスターになっちゃってんの?飼われてんの?」的なDISが完全につぐみんに引火したというか。後攻2バの141くんの矜持(と思えるライン)を読むと不可欠な一手、これ言わなきゃ何言うのよってとこなんですが、やばいとこにチャカメカファイヤーしちゃった感じです。 火の手は予想出来たけど、燃え方が生半可ではなかった・・・・。 個人的な感覚で言うとつぐみんてほんとーにフラットなんすよねー最初から。 平場でもそうだし。それこのバトルに関係無いけど、バトルだけを見ても巧いやつ、そうでもないやつ、強いやつ、新人なやつ、誰に対してもスタンスは一貫してて全力でやる的な。その時々で出来、不出来はあるんだろうけど。 改めてこの試合には直接関係無い事ですが、これも確かなプロップスだと思いました。 馴れ合いじゃなくて、バトルで掴み取ってきたプロップス。 それを踏まえた上で、以下のラインを見ると > 前ではなく後ろを見るやつ、見るならせめてちゃんと見ろと正拳突きを首元に穿つ、いつだって経験積み気張って生き、精進を重ねモンスターに抜擢、この有言実行っぷりに迂闊にも難癖、人形劇で吹かす自論が臭え 納得。主催や形式の違いはあれど、かつてチャレンジャー側だったつぐみんが今こうしてモンスターとして立っている事に、俺は打算や諦めは少しも感じられませんでした。 これに対して > そら見たことか、お涙頂戴 >そもそもモンスター、努力で票取る立場でないという… >主人公感しか演じられない不器用なジャニタレアイドル この141くんの返しは真っ当なんですが、そこまでは御しきれてない印象を受けました。 2バのつぐみんが熱さが有りながらもウェットには傾き過ぎていない絶妙なバランスと、 > PMB対コウ戦の書き込みが見えないセルフマヌーサ、所詮離れてたデスクワーカー > 完全に連れの人選ミス、所謂炎上芸もただの日照り、俺の火力上げるだけの馬鹿なスーサイダー、この雑魚さ加減は最早文化遺産 > 人形劇で吹かす自論が臭え > 「半ライスは少ない 大盛りもヤダ」と文句がすげえな、接待希望のモンスタークレーマー と、ソリッドなキラーフレーズが立て続けにヒットしていた事も141くんが御しきれず、被弾した印象になった要因に思えます。 今まで速筆にはそこまで思うことは無かったのですが、今回はスピード感による言葉の鮮度と圧を感じました。 勿論、スピード感で揺らぐほどヤワな牙城ではないんですが(チャレンジャーであるにも関わらず牙城と言うのも変な話だけどイメージで)、読み手からの判定がある以上、つぐみんがオーディエンスの期待値をぶち抜いてきたのも圧巻でした。 期待値の話で言うなら、 後攻1バ >そこに"俺の実体"は見れど見えないな その温すぎる"生"の字には"煮え"と"贄"が似合う 後攻2バ >理解したか?急に誕生日聞いてくるくるパーの林家ペー >チャレンジャーの借りはチャレンジで返すのが当たり前 >目標を 王者→モンスターの地位 に下方修正 >リレミトした自分を正当化 チキン野郎の習性 >かつて「いざblackbird rising〜」と吠えたが >地位得た今、話すり替え上っ面の大臣答弁だな この辺り、歴戦を経て死屍累々を築いてきた141節が確かな重力を発していて、期待以上の凄みや怖さがありました。 昨今、よく話題になる所謂「韻と韻の繋ぎの巧さ」ですが、141くんは言わずもがなとんでもなく巧いですね。 上記だけじゃなく要所での無駄のない語彙使いとそれによるイメージのさせ方、韻の巧みさ、シニカルさ、玄人好みの所以かな。 対して、やはりバトルでも指摘されている通りつぐみんは比較するとまだまだ荒削りで無駄も多い、のかもしれない。ウンコとか言うし、、 でもそれもくろつぐみ節だと思わせる力が特に2バにはありました。確固たる主義主張に、相応のテクニックや時間的タイミング、刹那の閃き、それら全てが追い風になっていた様に感じました。 我儘を貫き通す力があった。 そしてその2バが141くんの良くも悪くもガチな部分を引きずり出した様に見えました。 後攻2バ冒頭の > 韻も鈍ってますが これ即興文面ラップか この部分 「韻も鈍ってますが」と 、141くんがここまで直接的に、無加工のまま相手の韻に対して言及したシーンはあまり記憶になく、意外に思ったと同時に僅かな違和感を感じました。 自らが多彩な韻を踏んで且つ表現の妙でバースを構築する(今回の試合全体でもそれは見てとれます)事で、それ自体がボーストになり相手への重厚なプレッシャーとなる展開が多い中、つぐみんの迫力に押されて出た不意のワンフレーズのように俺は感じました。 それの何がわりーの?って話なんだけど、141くん以外のライマーなら何も悪くないです。 対戦相手に感じた韻の不出来を攻める、これは誰でもやる。今回はその指摘が具体性に欠けた事で、土壇場での攻撃対象が散漫になってしまった様に思いました。 より直球で言うなら、韻に関して完全にアドバンテージがある部分だし、やるならやるでボッコボコに韻DISってほしかったし、それも見たかったです。 たったの8文字ですが、141くんが発したワードだからこそ感じた違和感でした。 ここはふと感じた僅かな歪みを、我ながら主観で邪推してしまっている感もあり。141というネトラ的高額所得者の損な部分というか、他ライマーを判定させてもらう時より税金多くとってるかもしれません。 深度を伴う論の交わし合いをせず、単純な技比べだったなら、どちらが利を得るのは明らかだったように思えます。それが分からなかった訳では無い気もする。敢えて泥臭い場所で勝負する意気を感じました。そして、引きずり込んだモンスターの膂力も見事でした。双方の主張、譲れぬ芯のぶつかり合い、白眉でした。 141くんの参戦動機のくだり、その熱も、誤解を恐れずに言うなら「らしくない」感じなんですね。 そのらしくなさを引き出したのは他ならぬモンスターだと思いました。 言っておくと、俺はそのらしくなさに一番食らいました。 俺からは、モンスター・くろつぐみに一票。 終始勝手な解釈で申し訳ないんですが、つぐみんラストの「thank you.」に呼応する様にも、突き放す様にもとれる141くんの > ではご機嫌よう、籠の中の鳥 いつか広い空で燃え上がるだろう よだかの星 この宮沢賢治の短編を連想する締めの余韻がすげー良かった。余韻ア───イでした 3バース制だったらどうだったか、楽しい想像は尽きませんね。 名前が挙がっていたキャラバンさんでしたが、141 VS キャラバン戦も観たい。 モンスターの選考過程は分かりませんが、ゾンビ鷲くん、つぐみん、明らかに普通じゃないライマーか出てくる魔窟ロンダルキア。アーイ バトルってほんと水モノで揺蕩ってる。判定を考える中でハンターハンターで読んだ場面が頭に浮かびました。 念能力についてですが、ネトラにも当て嵌まる気がしたので添付しておきます。既知かもしれません。もちろん141くんの不調を感じた訳でもありません。相変わらず強かった。 長々、徒然なるままに乱文失礼しました。 素通り出来ない、何か言わずにはいられない良い試合でした。 お二人ともお疲れ様でした。
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