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【不思議な話「助けてくれた祖父」】 姉は大阪の市内のマンションで一人暮らしをしていました。 繁華街に近く普通であれば高いはずなのですがその部屋はなぜかとても安く綺麗だったので姉はそこに決めたそうです。 私の姉は小さい頃から霊感が強く病院にいくと黒い影が見えたり、手を掴まれたりと心霊現象のようなものはちょくちょく起っていたそうなのですがそのマンションの見学に行ったときは特に嫌な予感はしなかったのでそこに決めたといっていました。 ですが私の母が姉の家に泊まりに行ったとき、女の人が泣く声がするというのです。 姉の隣の部屋は空き部屋で誰もいないはずですし、上の階の人は夜勤の仕事をしているのでその時間は誰もいないはずなのに、どこからか声がしたそうなのです。 まぁ安いしそんなこともあるよねと皆で話しており、特に気にしませんでした。 それからもちょくちょく誰もいない隣部屋からバタバタと生活音がしたり、泣く声が聞こえたりしたそうなのですが姉はそういったことには慣れており気にしていないとのことでした。 そしてある夜中、姉は眠りにつこうと電気を消ししばらくした時でした。 シャン・・・シャン・・・という音が聞こえてきたそうです。 その音はだんだん近づいてきて、家の玄関の前で止まりました。 そしてピンポーンと玄関のチャイムがなったそうです。 姉は思わず目を開きそうになったらしいのですが、「目、開けたらあかん!」と祖父の声がしたそうです。 思わず姉は開きかけていた目を閉じたそうです。 祖父は「目、開けたらあかん、玄関を開けたらあかん」と繰り返し姉の耳元で言いました。 そういって目を閉じたまま数時間すると玄関のチャイムも祖父もしなくなり安心した姉は眠りにつきました。 次の日、姉の携帯に母から連絡が入りました。 「昨日の夜中、祖父が亡くなった」と。 あの時、もし目を開けていたら。玄関のドアを開けていたらどうなっていたのでしょう。 祖父は天国に行く前に、姉を助けてくれたのかもしれません。
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