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七森中学校ーーー。 この女子中の中に位置する今は使われていない茶道部の部室は、とある四人の少女がごらく部と称して毎日学校が終わるとここでくつろいでいた。 「京子ちゃん遅いね……」 座布団に座り漫画を読んでいた両サイドをお団子にし肩口まである赤毛の少女が時計を見て呟く。 赤座あかり。 地味だがこの物語の主人公。誰に対しても優しく皆からいじられる愛されキャラだ。 「そうだな。何をやってるんだろう……あいつ」 あかりと向かい合うように座った短い黒髪の大人びた少女。船見結衣が応えた。 「え? 結衣ちゃんどこに行ったか聞いてないの?」 「ああ、教室を出るなり急いでどっか行ったからな」 「まーた何か企んでるんじゃないですかね……」 桃色の髪を二つ括りにした少女が人数分のお茶を持ってきた。 吉川ちなつ。あかりのクラスメイトで結衣に強い憧れを抱いている。 「はい、お茶をどうぞ」 おぼんから湯飲みをテーブルの上に置くちなつ。結衣とあかりは彼女に「ありがとう」と返した。 ちなつはテーブルにおぼんを置いてゆいの隣に座る。 「受験勉強どうですか?」
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