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ディーン「本当に来るとはな」 コナー「まだまだ色々とおもしろい話聞けると言ってましたからね」 ディーン「もう一度忠告しておくが私の話の中には昨日の話のように残酷であったり心臓に良くない話があるが、本当に聞くのかね?」 コナー「もちろん」 ディーン「まあ昨日の話を聞いても来るような物好きならそう答えると思っていたよ」 コナー「で、次は何の話なんだ?」 ディーン「まあそう焦るな、今日はある絵の話さ」 コナー「モナリザ?」 ディーン「いやいや、そんな大層なものじゃないさ、工場で量産されたなんてことない絵さ」 コナー「何が描いてあるんだ?」 ディーン「泣いている少年の顔だ」 コナー「普通だな」 ディーン「ああ、だが火事を招くのさ」 コナー「なんでそう言えるんだ?」 ディーン「どれだけ激しい火事でもその絵だけ燃えずに残っていたからな、たとえ家が崩れて瓦礫になっていても」 コナー「偶然だろ?」 ディーン「それが何度も起こったからな、実際この絵を飾っていた家が数十件も燃えている」 コナー「あんた見たのか?」 ディーン「いや、当時の新聞を読んだだけさ、あんたも新聞記者なら知ってるもんだと思ってたがね」 コナー「知ってたら現場に飛び込んでただろうな」 ディーン「ほら、これがその新聞だ」 コナー「ほう、確かに書いてあるな」 ディーン「その新聞を読んだ人からのの反響も多かった、例えば、他に絵が飾られていてもこの絵だけ無傷で見つかったことや絵を買った翌日に火事にあった人、ガス漏れで家が爆発したにもかかわらず飾っていた2枚の絵は無傷だった話もある」 コナー「なるほど、確かにそれだけ火事が起これば恐ろしくもなるな」 ディーン「そしてその噂はすぐに広がっていった。そして新聞社が検証したのさ、本当に燃えないのかな」 コナー「で、どうだったんだ?」 ディーン「燃えなかった」 コナー「本当か?」 ディーン「せいぜい額縁が焼けるだけで絵に火は移らなかった、そして所有者は不気味に思って処分したがった」 コナー「そりゃ確かに不気味だな」 ディーン「ちなみにこれは君の世界で起こったことだな」 コナー「……昨日も言ってたがその俺の世界とか他の世界ってのは何なんだ?」 ディーン「そのうち説明するさ」 コナー「そうかい、じゃあ次の話をしてくれないか?」
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