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good sleep ただぐっすり眠るための薬 寝るのには覿面 ベンゾジアゼピン系 あわせて必須な整腸薬 ゆっくりと目を閉ざす 今日も戻ってこれた 結婚したのは一月末 サプライズのラップは愛を込めたリリカルバース 泣かせるはずが 笑ってばっか 「一番の思い出はなんですか?」の問いに 「ケーキ!可愛かった!」ておい、その感性はどーにかなんねーか? 新婚旅行はイタリア・スペイン 飛行機酔いにやられ胃が痛んで一口も食べられなかった機内食 そのゲロリも降りたらケロリで深夜にジェラート食う るるぶで調べ 時間切れか 最近は効き目が短くていかん 彼女は心配してこちらにやってくる 何ら音もなく忍び寄る 喉を鳴らす 手に取る 枕元のハルシオン一粒 た「ラ・カルボナーラ」 マカロニみたいなのが出てきて笑うほかなかった いやいやこれはショートパスタか?ただそこはやはり本場、唸るほどの相当な美味さ 食い過ぎて胃が痛ぇ!が胃腸薬は尽き、ドラッグストア前で開いた翻訳アプリ 案外通じたイタリア語、酔い止めもセット購入 お陰で帰りの便では体力なし子も結構余裕 が 深夜二時前 耳鳴りに負け ふと気付くと彼女は目の前に来ていた 困ったように笑うも目は心配していた 五、六錠ほど飲み干す、まぁ数なんざ意味ないさ、と 枕元のナイフで そいつの喉元を切り裂いた あったように見えた 無類の旅行好き アジア圏内は渡航済み 案内してもらった台湾・九分へ 屋台のフランクフルトはやたら甘い味付け やっぱり俺らは相当な幸運 気が逸るジジババから「子供は?もうすぐ?」 まぁ確かにそろそろ....と妊娠活動 だがひと月で授かるとかどんなイージーダンジョン? おかげで先輩からは「台湾ベイビーwww」といじられるが、その確かな愛が嬉しい やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ まるで「私は幸せだった」と言いたげな表情 いくら自責の念を言い聞かせたろうと 消えずに目の前に佇む亜種 恐ろしくちぐはぐでカラフルな図 食べ悪阻?なら楽な方? ノーノー、たまごクラブに書いてるぜ!「それは禁句」よって毎朝おにぎりを俺は握る 何度も突き刺す 二度と来るな 間違えるわけがない、本当の二人は「ここ」にいるんだ 誰かに助けられてここまで来れた まるで自然の恵みで「芽」が出て「生」を受けるように 誰からも愛される子に、思いを言葉へ添えた 決して驕らず、自然と恩恵を得られるように 眠ることでこの悪夢から逃れられる 「体調が悪いなら休んだら?もっと悪くなっちゃうぜ?」 決まって始まりは一人の部屋、暗闇に咎められる 「だめ!昨日も検診で休んだからね!」 正体不明の不安に焦燥が抑えられず と言い、ふらつきながら乗り込む運転席 その場凌ぎの服用、されど答えは出ず もしこれが運命っていうのであれば 神を殺せばこの結果は止められた? good sleep ただぐっすり眠るための薬 自らの現実で、三人で、ゆっくり 悪夢から抜け出し、永久に、眠れる薬
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