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もはや絶滅危惧種とさえ言われるほど少なくなってしまったライマー達──。 しかし、ごくわずかながら「韻を踏む」という行為を伝え続ける人間達が居た。 ネット上で『韻を踏む場所』を提供していた【たちの】はある日、スマートフォンで謎のメールを受信する。 その内容は──。 《日本に居る全ネットライマーに告ぐ。ワタシは地球以外の星からやってきた。 ワタシの星では、「rhyme」というものがとても価値のあるものなのだ。 地球人の電子機器を全て調べたが、どうやらこの国の人間が一番優秀なrhymeを保有しているようだ。 そこで、地球代表者に最高のrhymeを披露してほしいと願う。 期限は三日後。チャンスは1バース一度きり。 場所はこちらで指定する。 もし、そのrhymeが我々の基準に満たない場合は、地球人を滅亡させる。 これで君達も本気になるだろう。 健闘を祈る。》 たちの「(・・・は?いや迷惑メールにしてもマニアックすぎんだろこれ(笑))」 ピロン♪ たちののスマートフォンが鳴った。 同じくネットライムサイトを運営する【越境】からのLINE──。 越境『ネトラ星人とか笑うだろこれ(笑)』 そこに添付された画像は、たちのに送られたものと全く同じ内容であった。 たちの「(いや・・・まさかな・・・)」 ピロン♪ピロン♪ピロン♪ LINEを受信し続けるスマートフォン。 交流のあるライマー達から送られてくる内容は全て共通していた。 【ネットライム星人襲来】 嘘のような現実がこの三日間、ライマー達を翻弄し続ける──。 『英雄は死んでも、伝説は死なない』 この言葉を嘲笑うかのように、【英雄】と【伝説】の二つに突然訪れた危機。 これは、伝える者達と創造する者達の新たな戦いの記録である──。
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