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アーシェは逃げようとしたさやかを捕まえる。 「ちょっ! 離してくださいよっ! だ、誰にも言いませんから!」 「別にそれはいいから……それよりも、ちょっと付き合いなさい。奢ってあげるから」 「へ?」 思いも寄らない反応にさやかは目を丸くする。 それから三人は近場の喫茶店に移動した。 「で、いつから付き合うようになったんです?」 向かい合うように座るさやかは注文したコーヒーを一口啜ってから質問する。 「まあ、一昨日からよ。ね」 「ああ」 「なるほど。付き合いたてホヤホヤカップルですね〜」 さやかは二人を交互に見つめてニヤニヤした。 「ああ〜……その事であなたに謝りたい事があるの」 「何です?」 「実は彼の事をなんとも思ってないって、言ってたけど……本当はかなり意識してたの。嘘ついててごめんなさいっ!」 手を合わせて謝罪の言葉を口にする。アーシェの言葉にさやかは口を開く。 「ああ。そんなの……知ってましたよ」 「え、そうなの?」 「だからあたしは言ったんですよ。お二人はお似合いだなって」
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