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にやけている。アーシェは今にも昇天しそうな微笑みを浮かべていた。 「……さっきと同じ顔をしてる」 「なはは、幸せそうでなりよりですよ。んじゃ聞く事も聞けたんでお開きにしますか」 「あ、そうだ。あなたに聞きたい事があるんだけど」 我に返ったアーシェがさやかに質問する。 さやかは何事かと首を傾げた。 「最近。私の前に現れなかったけど、何かあったの?」 「ああ。その事……秋の大会の為に特訓量増やしたんですよ。時間が無くて会いに行けなかったんですよ」 「ああ、そうだったんだ。そうよね、あなた達も大会に出るんだから」 「ええ、大会でぶつかる事があっても手加減しませんからねっ!」 と、勝ち気な笑みを浮かべるさやか。 「随分と強気ね。それは楽しみにしてるわ」 「ええ、大船に乗ったつまりでいてくださいよ」 胸を大きく逸らすさやか。自信満々な彼女にアーシェと幸樹は苦笑した。 「あ、そうだ。これから時間ある?」 「今日は特にないですよ」 「なら、久々にやりましょうか……」 そう言ってアーシェはクアンタを鞄から出した。 それを見てさやかはニヤリ、と笑う。 ◇ バトルフィールドは高原。三体のガンプラが大空で激闘を繰り広げていた。 「おりゃぁあああっ!」 さやかのR・ギャギャが両肩に取り付けられたシールドからミサイルを発射する。 アーシェのダブルオークアンタは掻い潜って接近する。 「はあっ!」 「とりやぁ!」 GNソードを振るうが、R・ギャギャはビームソードで防いだ。 「腕上げたわね……」 「そっちこそ……彼氏出来てのろけてる割には強いじゃないですか……」 「フフン、私はのろけても特訓を怠らないわよ」 「あ、のろけてるの自覚してるんだ……」 アーシェの返答に苦笑するさやか。真横から粒子の弾丸が飛んできてR・ギャギャに被弾する。
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