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VAVA「俺を含めて、多くのハンターがやつの『悩む』という機能を欠陥だと、甘さだと判断した。だからあいつのハンターランクはB級だった」 VAVA「ところが、ある事件が起きた。多くのイレギュラーが人間に反旗を翻したイレギュラー戦争が勃発したんだ」 VAVA「この戦いで、敵味方双方がエックスの持つ『悩む』という機能に可能性を見出だしていた」 VAVA「そして俺は、そのことがどうしても気に入らなかった…」 アイラ「どうして?」 VAVA「――嫉妬だよ」 ロール「え…」 VAVA「羨ましくてしかたなかったんだ。今までさんざん見下されていたエックスが、可能性とかいう不確かなものを持っているからという理由だけで、多くの人間、レプリロイドから注目されている…」 VAVA「俺の方が優れたレプリロイドだ! 俺はエックスのような悩んでばかりの甘ちゃんとは違う! だからやつを倒そうとした。そうすることで、世界に俺の存在を認めさせてやりたかったんだ!」 アイラ「VAVAさん!」 ロック「お、落ち着いて!」 VAVA「…!」 VAVA「しかし結局、最後の最後で油断して、返り討ちにあった。情けねえことだぜ…」 乱れた呼吸を整えてから、VAVAさんはそう締めくくった。 VAVAさんが僕を直視しない理由、可能性という言葉を嫌う理由。それがはっきりした瞬間だった。
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