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(風花とは違う雰囲気と声に青フードを被っていた3人が警戒するよりも早く、バサリとローブを脱ぎ捨て)あー、窮屈だったよん。全く、髪の毛がグシャグシャじゃんか…(フードの下から現れた己の姿は普段の格好そのもの。フード下に収納していたことで乱れた髪の毛を手櫛で梳きながら不満げに呟く。己が出てきた事で呆気にとられていた三人の内、勇隼がハッと我に返り。「う、閠間さんっ!?え、ちょ、どうしてここに居んだ……いや、居るんすか?ってか、風花の野郎は…」と慌てた様子で己の傍へ駆け寄るのに対し夜智と、寡黙な赤オールバック男は静かに己を睨み付けたままで)あー、ちょっと待って。今、説明するからさ。あと、そこのお二人さんも、殺気立つのはやめてねん?別に殺りあいにきたわけじゃないから(視線に混じる殺気に苦笑いを浮かべ、肩を竦めると三人に見せるように何も持たぬ両手をフラフラと顔の位置で揺らし。それで、漸く残りの二人が警戒を解いた所で肺の中に溜まっていた空気を大きく吐き出すと、埃の積った古いソファの背凭れに座り)えーと、先ずは勇隼以外は初めまして…だよね?俺は、ふーちゃ…風花の友達の閠間。よろしくねん(敵意を感じさせないよう努めた自己紹介に糸目男は「あぁ、貴方が。勇隼や風花から名前は伺ってますよ。僕は夜智です」穏やかな物腰で微笑みを浮かべながら返し。オールバックの男は「俺は、薙詩だ」と無表情のまま言葉少なに自己紹介を。勇隼は勇隼で常日頃抱いている風花への敵対心を煽られたか、ここに姿の見えぬ風花に対し「風花の野郎…閠間さんが来てんのに何処にいやがんだよ。全くあんな奴のどこが…」と一人ブツブツと悪態をついて。そんな三者三様の様子を見て苦笑いを浮かべる己の脇で今まで静かに控えていた赤のフードの男が一歩進み出ると「うっせぇ、勇隼。そんなんだから、駄目なんだよ」と挑発を口にしながらローブを脱ぎ捨てると、その下からは風花の姿が現れ)あー、ふーちゃんってば顔が悪役ですよん。あと、勇隼は乗りやすいんだから、それくらいにしてよ。話がすすまないでしょ?
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