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親友のたまちゃんには何でも話せる 半生の中で も存在は唯一無二 調子っぱずれなテンポで好きに作り 上げた歌を歌った登下校 揃えよう としても合わず、思わず笑い出す 綺麗な心に毒素など届かぬ優しさ おどけてクラスを笑わせるはまじはお調子者 現代だったら花輪くんの家にはお掃除ロボ 真面目で小心者な丸尾くんは学級委員長 間抜けな父ヒロシの姿はお茶の間の観衆にヒット 私にも雛人形を買ってくれたお母さん 幾らうるさくしても一緒の部屋にいてくれたお姉ちゃん どこかがズレてて、でもそれが愉快で 強烈な個性は絶妙に溶け合うアイテム 小さくて丸っこかった私は女の子の「子」を付けて 「ちびまる子ちゃん」 なんて呼ばれて...... 友達はいなかった、強いていえばだまちゃん でもいつも彼女は私を対等に見てはなかった 待ち合わせに遅れた私に罵声を浴びせ 泣いて謝っても許してくれない、加減も無しで 200円を返さないはらじは藤水ばりの卑怯 ぱなまくんは金持ちゆえ貧乏人へのイヤミを披露 「呪われた一家」と侮辱した下留尾くんは学級委員長 無責任に怒鳴り散らす父ピロシに鼓動が騒ぐ心臓 私には雛人形を買ってくれなかったお母さん 隅で存在を消さないと癇癪を起こすお姉ちゃん どこかがズレてて、何一つ愉快じゃなくて でも悪いのはいつも私、泣いてばかりの不甲斐なさゆえ 奇形染みた四角い顔の私も一応は女の子なので 「ちびしかくちゃん」 なんて呼ばれて...... 私はエッセイ漫画家 そのタッチに一切厭世観はなく、 この世の全ての悪意を背負いながら ヘラヘラと笑う、それがここのセオリーだから だけどもう、やめた、いい加減もう疲れた 忘れられるのが怖いのなら、私には「恐怖」なんてない 思い返せば いつだって【優柔不断で憎らしい】 そんな存在だったと自負してる やはり理想ってのは表には歪に出る 私は乳ガンで死ぬらしい 言えなかった44年間、全てに毒づいて終いだ。 これからも笑って読んでおくれよ、 この国民的漫画を
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