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意識を繋げ、血が乾かぬ様 その生命活動が脳を傷付ける二酸化炭素 もう浮かび上がる力も無い 虚無が纏わって覗いた気がした今際の先 全てを諦め静かになりたい 黒い冷水に取り囲まれ誘われる水先案内 汗か脳漿か一滴、伝わる額 窓一つの外界にて踊った粒子は砂か雪か 竜宮城を目指した浦島太郎 気息の跡だけ陽の元へ、錆が棺穿った後 無明の地表へと淋しく泳ぐ 着地に舞い上がり煌めいたマリンスノウ 灯りを消し死してそこへと 終ぞや眠りを鎮静剤とし息根を止めよう 瞼伏せて抗う死に目の苦痛 以後、此の文を我が沈勇とし一生を雪ぐ 十五時四十五分。
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