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あかりの顔が一気に赤くなる。 それはあおいに向けて言った言葉だった……。 あの時は勢いに任せて言ってしまったが、よくよく考えるとトンデモナイ事を言ってしまったと今更後悔する。 「あ、あのね……あれは……」 「ありがとう」 「ほぇ?」 京子からの感謝の言葉にあかりは間抜けな声を出して、目を見開かせる。 「嬉しかったんだ。そう言われて……何だか嫉妬してたのが馬鹿らしくなってさ、相手はあかりなのに」 「そ、それはどういう意味なのっ!?」 「そのまんまの意味だよ。あかりはあかり……それ以上でも以下でもない。優しくて思いやりのある影が薄い幼馴染みだ」 「一つ余計なの混じってるよっ!」 あかりは口をアヒルのように尖らせて怒る。 その姿を見て京子はケラケラと笑った。 「ま、まあ……ともかく。話を聞いてると、もうあかりに対しては嫉妬してないんだよね?」 「いいや、まだ完全にはね。後もうちょいで無くなりそう」
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