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晃「…姉さん」 優樹「何だい?」 晃「高橋幸児のこと、本当に気にしてないんですか?」 優樹「うん」 優樹「何て言うかな、死んで頭が冷えたのかな。高橋くんのこと、かわいそうだとは思うけど、生前の頃ほど深く考えないようになったんだよ」 優樹「死んでバカが治るって本当だったんだね」アハハ 晃「姉さんはバカなんかじゃないですよ!」 優樹「……」ポカーン 優樹「ありがとう、君は高橋くんと違ってかわいい弟だね」ニコ 晃「か、からかわないでください!」 優樹「顔にやけてるよ」 ◆ ラハール「……」 八牧「……」 ラハール「…おい」 八牧「何だ」 ラハール「高橋幸児はどうして殺人を犯したんだ?」 八牧「知らん」 ラハール「…質問を変える。おまえから見て、高橋幸児はどんなやつだったんだ?」 八牧「おかしなやつだ。俺たちに捕まって、『さっさと殺せ』だの『殺してやる』だの喚いていた」 ラハール「…何だそれは?」 八牧「俺たちアヤカシは、基本的に同種を食ったり殺したりはしない。俺たちを化け物と呼んで殺そうとするのは、人間だけだ」 八牧「だから俺たちは高橋を『人間』として扱い、全ての始末を人間に任せた」 八牧「…今思えば、失敗だったかもしれん」 ラハール「……」
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