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「そうそう。いつもと違う方向性を考えるのも、案外いいアイディア出るもんだぜ」 「いつもと違う方向性……可愛い……か」 クアンタとは別の方向性を考えてみるのも悪くないかとアーシェは可愛いガンプラを考えてみる。 「その点なら幸樹君が得意そうだよねぇ〜」 「え、何で俺なんですか?」 真愛に可愛いガンプラが得意と勘違いされて幸樹は勘違いする。 「ほらほらぁ〜。アーシェちゃんの可愛いところいっぱい知ってるしぃ〜」 「え、そんな理由なんですか……」 「うん〜」 朗らかに微笑んで真愛は頷いた。正直、幸樹は困っている……。確かにアーシェの可愛いところは沢山知っているが、だからといって可愛いガンプラを作るのが得意という理由にはならないからだ。 「そう言われてもなぁ……うーん」 「最近見たアーシェちゃんの可愛い姿なんてどうかな。何かヒントが思い浮かばないかな」 「アーシェの可愛い姿か…………」 「あの、いつの間にか私の可愛い姿の話になってるんですけど………幸樹、そういうのはいいから……」 話がまた脱線しそうになっている。アーシェが話を戻そうとしたら、幸樹がふと、声を発した。 「猫耳……」 「え?」 幸樹の口から出た単語にアーシェは小首を傾げた。 「ほら、文化祭のメイド喫茶でアーシェがネコミミメイドになってただろ。あれ、可愛かったなぁ〜って」 「あぁ……お兄ちゃん言ってたね。文化祭でメイド喫茶やったって、全くよくやるよね」 「アーシェさんのネコミミメイドかぁ……ちょっと見てみたいかなぁ〜」 兎亜は気だるそうに肩を竦め。未尋は興味があるような発言をした。 「あのねぇ……誉めてくれるのは嬉しいけど、今はそんな話をーーー」 言いかけた所で、アーシェの脳裏に何かのイメージが思い浮かぶ。それはネコミミのような頭部をしたMSだった。 「……あ、それありかもしれないわねっ!」 「何が……?」 アーシェの言葉に幸樹は頭にクエスチョンマークを浮かべた。 「ネコミミよ。クアンタにネコミミ付けるのよ」 「また凄い発想だな……クアンタにネコミミなんて付けるの難しいんじゃないか? パテかプラ板で作るしかないぞ」 「いや、その必要はないのよ。ちょうどあるじゃない、その条件にあったガンプラが……」 「え、そんなのある……」 「「そうかっ!!!!」」 幸樹の声を遮ったのは、かおること真矢の声だった。 「びっくりするじゃん……どうしたのさ?」 兎亜は眉根を歪めた。 「あるんだよ。ネコミミのクアンタが……っ!」 「え、まさか……そんな……」 真矢の口から出た事実に幸樹は目を丸くした。 「あぁ、あったね。ネコミミのクアンタ」 「え、ほ、本当にあるの?」 兎亜は心当たりがあるようだ。未尋は幸樹と同じ様に驚いている。 「うん。ダブルオーシアクアンタって機体があってね。その機体の頭部がネコミミみたくなってるんだよ」
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