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アーシェは眉根を歪めて顔を赤くする。 「アーシェさんアーシェさんっ! 自分と戦ってくれないっすか? あかり先輩が気に入ったあなたと戦ってみたいっす!」 「ええ……そうは言うけど……」 真依がアーシェとの戦いを望む。アーシェはすぐに答えを決める事が出来ない。 真依は真矢達と戦っていた……3人は久々に会う。姉妹水入らずのファイトに赤の他人が介入していい訳がなかった。その気持ちに答えてあげたいが、すぐに答えが出せない。真矢達にモニタ越しから視線を送る。 「先輩……。どうしたらいいですか?」 「ん、そんなの受けてやればいいだろ」 真矢はすんなりとOKを出した。 「え、いいんですか……だって久々のファイトなんですよね?」 「いいんだよ。本人がやりたいって言ってんだから、素直に受けてやれ」 「きっと真依ちゃんもそれを望んでるからね。私達はお姉ちゃんだから、真依ちゃんの気持ちを尊重したいんだよ」 真矢と真愛は妹の望みを尊重したいと言う。彼女達がそう言うのなら、アーシェに断る理由はない。何より、真依は自分と戦いたいと言ってくれた……その気持ちに応えたいとアーシェは口を開いた。 「わかった。あなたの望み通りに戦ってあげるわ」 「よっし! 待ってたっす!!!!」 挑戦を受けてもらえて真依は大喜びする。 「アーシェちゃん。頑張ってね」 「全力でやってこい。負けんなよ」 「満足する戦いをしてね」 「はいっっ!!!!!」 かおるこ。真矢。真愛に背中を押されてアーシェはペダルを踏み込む。 両サイドのバインダーからGN粒子を噴出させてアーシェクアンタは宇宙空間を駆けた。 「あかりの弟子の力。どれ程のものか見せてもらうわよっ!」 「はいっす!」 ザクがスラスターの出力を上げて突進する。互いに接近して、その手に握った近接武器で攻撃を繰り出した。 互いに振り下ろした刃が激しく衝突する。 「おらおらおらおらっ!」 ザクがヒートアックスで振り回す。アーシェクアンタはGNソードとGNシールドで確実に防いでみせる。 「そんな単調な攻撃っ!」 相手の攻撃を弾いてアーシェクアンタが攻撃に転じる。ザクはその攻撃に反応して後ろに飛んだ。 「うわっと、危ない……」 「今度はこっちの番ね!」 GNソードをライフルモードに変形させる。アーシェクアンタは引き金をを振り絞って粒子の弾丸を発射する。 1発がザクの肩を貫いた。真依はその場から離れていく。 「くっ……ここで射撃武器がないのが仇になったっすね……!」 「逃がさないわっ!」 アーシェクアンタのバインダーから4つのパーツが剥がれ落ちた。形は変わっているがそれはソードビットだった。 「行きなさいっ! ビット!」 アーシェの指示にソードビットが動き、先端が開く。アーシェクアンタのソードビットはクアンタの時と違って、射撃機能が追加された。 4つのソードビットからビームが放たれ、ザクの装甲を貫く。 「ぐっ! まさか……ソードビットに射撃機能が……」 思いがけない相手の攻撃。ザクの両足。胴体が撃たれた事によって機体性能が大きく下がってしまった。ここでアーシェクアンタが高速で接近してくる。 「これで終わりよっ!」 「っ!?」 アーシェクアンタがザクを斬り裂く。ソードビットが追撃に出る。四方から飛んできてザクの身体を串刺しにする。その攻撃を受けたザクの耐久値は0になり大爆発を起こした。 アーシェと真依の戦いはすぐに決着が付くのだった。
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