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距離は1時の方角。かおるこはスナイパーライフルをそちらに向けて発砲させた。 「っ!?」 敵の反撃が飛んできた。すんでのところで回避するが、頭部を掠めて傷跡が残る。 「まだこちらの場所がわかってないのに、方角と発射角度からこちらを狙ってきた……。聞いていた通りの相手ね」 ほむらは深呼吸をして、心を落ち着かせる。 「同じ場所に留まっているのは危険ね。この場を離れないと……」 この場から離れると判断をするほむら。その前に、彼女には少しやる事があった。 「……囮は必要ね」 背中のドックバックパック通称ホムラ2号が変形して、地面に降り立つ。 「さあ、行きなさい」 そう言うとほむらは、ホムラ2号をスナイプサイトジンクスの方角へと走らせ、自分はこの場から離れるのであった。 「確か、こっちの方向だった筈なんだけど……」 攻撃が飛んできた場所へやって来たかおるこ。だが、そこには生い茂る木々のみで何もなかった。 「やっぱり場所を移動したのかな。攻撃をした場所にいつまでも留まっている筈もないよね……」 口にはしつつも、周囲を警戒する。この間にも敵がどこから狙っているのかわからないのだから。 ガサッ! 近くの茂みから物音が……かおるこはすぐさまその方向にスナイプサイトジンクスを向かせ、発砲する。 「あ、あれは……ほむらちゃんて子が使ってた!」 茂みを攻撃して黒い影が飛び出してきた。それは、ほむらの愛機ジェスタコマンドのドッグバックパックだった。 ホムラ2号は跳躍して攻撃を避けると頭部のビーム砲で反撃を行った。 「うっ!」 スナイプサイトジンクスはホムラ2号の攻撃を避ける。直撃した地面が焼け焦げていた。今度はビーム砲ではなく、ガトリング砲の砲身が高速回転し、次々と弾丸を発射していく。 「う、うわあっ!」 かおるこはたまらずスナイプサイトジンクスを退避させた。
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