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真愛はイライラしていた。その理由は単純だった。 「まだまだいきますよ!」 上空のガンダムレオパルド・フィナーレが二丁のビームライフルをこちらに向ける。 引き金を引き、銃口から粒子の光が尾を引いて襲ってくる。 「しつこいねぇ!」 真愛はそれを避けて反撃。ドムキャノンのビームバズーカの砲身から粒子の塊を発射するが、容易く回避されてしまう。 「ふふ、当たりませんよ」 「くそぉ……」 余裕の笑みを浮かべるマミと青筋を立てて怒っている真愛。先程から同じ展開が続いている。 上空を飛び回るガンダムレオパルド・フィナーレからの攻撃を避けて反撃。その攻撃を避けられて相手が反撃という流れだ。 相手の方が機動力が上で飛び上がろうとすると即座に撃ってくる。計算された動きで真愛を苦しめていたのだ。 「前はこんな戦いする子じゃなかったのに……」 「昔と今とじゃ、戦い方も変わりますよ!」 言ってマミはビームライフルで攻撃を続ける。数多く撃ち出されたビームのシャワーにドムキャノンはホバー移動で滑りながら後ろへ下がっていく。 「言った筈ですよ。今年は先輩達の無念を晴らす為にも優勝するって、その為なら私は刺し違えてでも勝つつもりですよ!」 「凄い執念だね……」 マミの気迫に圧倒されそうになる真愛。だが、だからといって負けてやるつもりは1つもない。 「私も皆の為に優勝したいからさ、あなた達を叩き潰してあげるよ」 「出来るんですか? 仲間と孤立させられたあなたに……!」 執念を込めた声と共にトリガーを押し込む。発射された粒子はドムキャノンの頭部に被弾した。 「うわっ! まともなのもらっちゃったよ!」 頭部のパーツが大きく破損した。真愛は汗を垂らす。休む暇を与えさせずにガンダムレオパルド・フィナーレは連射してくる。 胴体。肩。背後のキャノンへ次々とヒットさせていく。 「あなたは妹さんとの連携で強さを発揮する。孤立した状態のあなたなら、容易に倒せますよ」 「確かにね……」 ドムキャノンの弱点は機動力。速度が遅いので自分より速度の速いグフビーストと組んでの連携を想定したのがこのドムキャノンなのである。 グフビーストがいない今はサポートをしてくれる相手がいないので苦戦を強いられてしまうのだ。
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