コピー
▼本文
大田「ヴァルバトーゼ、少し、待ってくれないかな。僕は優樹に返事を書かねばならない」ゴソゴソ フェンリッヒ「閣下は(ry」 ヴァルバトーゼ「よせ、フェンリッヒ」 フェンリッヒ「は…」 ヴァルバトーゼ「大田、手紙は処分しないのか?」 大田「処分すると思うかね?」サラサラ ヴァルバトーゼ「思う。おまえは2700年程生きているが、記憶力に優れ、一度見聞きしたものは決して忘れない。だから一度読んだ手紙はその場で燃やしてしまう」 ヴァルバトーゼ「それが俺の知る大田真章――古代ペルシャの霊鳥シームルグだ」 大田「……」 大田「確かに、普段なら僕はこの手紙を燃やしただろう」 大田「だが、優樹は多くのアヤカシと僅かな人間から愛されていた。この手紙を読みたいと思う人は多いだろう」 大田「だから、残しておくことにしようと思う」 ヴァルバトーゼ「……」 ヴァルバトーゼ「ならば、そいつら全員で魔界へ行けばいい。俺が連れていってやろう」 大田「いいのかい?」 ヴァルバトーゼ「遠慮するな。何年おまえの友人をやっていると思っている」 大田「ありがとう、ヴァルバトーゼ。君は本当にいい人……いや、いい吸血鬼だ」 フェンリッヒ「……」ムスッ
スレッドへ
日間
週間
月間