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「櫻子ちゃん……いま何て言った?」 「え? だからうまーーー」 「だーーーっ!」 再度名前を言おうとした櫻子の口を向日葵が叫びながら塞ぐ。 「な、何でもありませんわよ……!」 「……」 向日葵は冷や汗を流しひきつった笑みを向ける。口を塞がれた櫻子は手を退かそうともがく。 向日葵は否定したが、無駄だった……その反応を見たら自分の正体を知っていると明白だ。 「え? え? うまるって……隣のクラスのあの、土間うまるさん!」 しかも聞き逃してかったようでちなつが信じられないものを見る目でうまるを見ていた。 「あかりちゃん……これどういうこと?」 「……え!?」 突然話が自分に向けられてあかりは戸惑う。それもそうだろう……正体を知っているのはあかりしかいないのだから。しかし、あかりは他人に言いふらした覚えがない。首を横に振って否定した。 「あかりは言ってないよ!」 「じゃあ、何でこの二人が知ってんのさ!」 「それはあかりが聞きたいよっ!」 更に顔が赤くなったうまるが叫び。無実の罪を擦り付けられたあかりは泣きそうになる。
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