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人間界、とある刑務所の罪人面会室 赤川「久しぶりだな、山崎」 太一郎「はい……何のようですか、隊長」 赤川「……」 赤川「山崎、おまえ……あの世というものを信じるか?」 太一郎「は?」 赤川「魔界や悪魔の存在を信じるか?」 太一郎「何を言ってるんですか、隊長」 赤川「……」 スゥ… 見張り「ぐはっ!?」 太一郎「何だ!?」 フェンリッヒ「おまえが山崎太一郎だな?」 太一郎「誰だあんた、どこから現れた!?」 フェンリッヒ「騒ぐな。他の人間に見つかると面倒だ」 フェンリッヒ「俺の名はフェンリッヒ。暴君ヴァルバトーゼ閣下にお仕えする人狼……狼男だ」 太一郎「狼男? アヤカシか?」 赤川「違う。魔界に住む悪魔だ」 太一郎「は!?」 フェンリッヒ「閣下の指示で、この手紙をおまえに渡そう。本来ならおまえに宛てられたものではないが、これは閣下のご友人であるシームルグの意思でもある」 太一郎「大田が……誰からの手紙だ?」 赤川「片倉巡査部長のものだ。いや、今は二階級特進で片倉警部か」 太一郎「優樹さんの!? そんな、彼女は死んだんだ!」 フェンリッヒ「そうだ。彼女は死んで、魔界の住人となった」 赤川「鑑識に筆跡鑑定をしてもらったが、片倉警部の筆跡で間違いないそうだ」 太一郎「…!」 フェンリッヒ「早く受け取れ。渡すまで帰ってくるなと閣下に命じられている」 太一郎「……」…ハシッ
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