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「これガンプラか?」 「ガン……プラ……?」 「なんですか、それ?」 結衣は京子が持ってきた箱の正体を知っているようだが、他の二人はこれがなんなのかわかっていない様子だった。 「ああ、二人は知らないんだ……無理もないか。元々男の子向けの物だし、これはガンプラって言って機動戦士ガンダムっていうアニメに出てくるMS(モビルスーツ)というロボットを元にしたプラモデルなんだ」 「へぇ〜……そうなんだ。模型なんだこれ」 結衣の説明を聞いてあかりが興味深そうにプラモの箱をマジマジと観察する。 「これさ、わたしらが生まれる前から人気が続いてる根強いシリーズなんだ。わたしも最近知って全シリーズ徹夜してでも見たぜ!」 親指を立てる京子の目の下はよく見ると隈が出来上がっていた。 「何やってるんですか……」 「最近隈が出来たのはそのせいかよ……」 理由を知ってちなつと結衣は肩を竦めた。 京子が遅れた理由とこのガンプラに何の関係があるのか、そろそろ気になってきたあかりは視線を京子に向けて口を開く。 「で、このガンプラがどうかしたの?」 「ふふん、よく聞いてくれたなあかり……」 こほん! と咳払いをして京子は全員を一瞥してから言った。 「わたしガンプラの大会に出ることに決めました!」
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