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「もしかして……最初から気づいてた……」 あかりは聞こえる筈もないのに遠ざかるあおいの背中に向けて言った。 「あかり。何やってんの行くよ」 「う、うん……」 身を隠していた京子が、あおいの背中を棒立ちして見ていたあかりに近づいて声をかけた。振り向くと他の二人もいる。 あおいがどうして自分達の存在を知っているのに黙っていたのか気になったが、今はちなつの方が心配だ。あかりは頷くと三人と一緒にちなつのもとへと向かう。 「ちなつちゃん」 四人はうずくまるちなつに近づき、最初に声をかけたのは京子だった。 声に反応して顔を上げる。ちなつの目の周りは泣いたせいで赤くなっている。 「京子先輩……みんなも……どうして……」 「ちなつちゃんが居なくなったって聞いたから、みんなで探してたんだよ」
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