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あかりが微笑んで言う。ちなつは顔を紅潮させると腕の中に顔をうずくませた。 「ごめん迷惑かけて……」 「珍しくしおらしいじゃん」 「迷惑かけちゃったら、わたしだって謝るわよ……」 うまるの声に顔を埋めたままちなつは返した。そして、そのままの状態でちなつは四人に聞く。 「ねえ、どこまで聞いてた……?」 四人は顔を見合わせる。あおいと入れ違いで現れたのだから、そう質問されるのは当然の事。全員を一瞥した後に京子は口の端を上げるとちなつに視線を戻す。 「あはは、実は二人が言い争い始めてからずっとなんだ……盗み聞きしちゃってごめん」 「京子先輩が謝る必要はないですよ……悪いのは勝手に勘違いしたわたしですから……あの、一つ聞いてもいいですか?」 「ん?」 「わたしの攻撃……ちゃんとあの子に届いてました?」 京子に事実を尋ねる。あおいが言っただけでは信じられなかった。あの会場にいて応援していた京子なら、ハッキリと確認している筈だからちなつは彼女に質問した。
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