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シーイングは、おそらく、ビッカリングの「シーイングスケール」が省略されたものだと思います。これに関しては、海外の人たちはみんな「シーイング」で統一されているようですね。中には真面目にビッカリングのシーイングスケールという人もいるにはいるようですが。シンチレーションは日本の惑星屋と二重星屋さんだけの用語だと思います。これからは恥ずかしいので、シンチレーションとは言わないことにします。(笑 テレモアは、なつかしです。中学生の頃ケンコーで販売されていたやつですね? どこかに、テレアップというのもあったように思います。 この二つは完全に造語ですよね。(笑 そもそも、テレという言葉も造語でなんですね。望遠レンズのことをテレフォトレンズというところから始まっているようです。「望遠鏡のような写真レンズ」というくらいの意味だと思います。言い始めたのはこれは日本ではなく海外のようです。 光学設計屋さんの世界では、「本来の焦点距離よりも実製品の長さが短い望遠レンズ」のことをテレフォトレンズと言うようなので、まさにバーローレンズ内蔵のレンズです。長さを短くする比率をテレフォト比と言いますが、当然比率が高いほど性能が悪化するので、そこをなんとかするのが光学設計者の腕だと言われました。 究極がサンニッパで、本来は90cm近くあるはずの300mmのレンズを極端に短くして尚且つ性能を上げたので、凄いですよね。でも、やはりバーローレンズを入れない長い鏡筒の方が収差は少ないので、写真に写しても全然違いますね。 常にサンニッパよりもタカハシの望遠鏡の方が星は綺麗にシャープに写ります。 FSQのようなベッツバールレンズは、単純にレンズ枚数が倍あるので、球面収差が半分になることと、短焦点にしやすいのがメリットなんだろうと思います。おそらくテレフォト比は1に近いのではないかと思います。そこにレデューサーを付けると絶対収差は悪化しますが、レンズ枚数が増える分、周辺の補正に使えるレンズは増えるのがメリットだと思います。 ベッツバールレンズは、球面収差が小さく解像度が高いので、軍事偵察衛星に使われていると聞きますね。
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