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「なあ、あかりはーーー」 京子があかりに問う。 もちろんあかりは京子の力になりたい。その事を告げようとしたがーーー。 「京子。この話はここまでにしておこう」 結衣の言葉に遮られてしまう。 「ええ、まだあかりに聞いてないのに……」 京子は唇を尖らせて結衣にジト目を向けた。 「聞いても無駄だよ。あかりも京子の受験を邪魔したくないと思ってるよ。そうだろ?」 「え、あ……えっと……」 話を中断されて焦ったところで結衣から話を振られる。 あかりも京子ちゃんの意見に賛成だよ。とそんな簡単な言葉が中々出てこなかった。 そうこうしている内に京子が悪くなったようにそっぽを向いてしまった。 「だぁっ! もうわかったよ。わたし一人で出てやる! 止めたって諦めないんだからなっ!」 持ってきたガンプラの箱を紙袋に戻して部室から出ていこうとする。 京子は襖の前で一度停止して振り向いた。 「いや、止めろよ!」 「どっちだよ!」 「ここは普通。行かないでっー! って言って皆で止める場面じゃん!」 「お前のボケにつっこむ気にもなれないんだよ。勉強する気ないなら帰ってもいいよ」
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