コピー
▼本文
「えと、京子ちゃん。何か言った?」 「いや、わたしあんな声してないよ。うまるちゃんじゃない」 「私もあんな変な声じゃないっつーの」 「……私でもない」 先程発せられた声は四人のものではなかった。では、誰が……と頭に疑問を浮かべていると異変が起こった。 「ぐ、な、なんだ……」 ギムが驚いた様子の声をあげる。 「ど、どうしたんですか。御大将さん!」 「な、何かが俺の意識を……ぐおおおおおおおおッ!!!!!」 何かを伝え終える前にギムは悲鳴を響かせた。 瞬間。ターンXの頭部が赤黒い物質に包まれていく。 「な、なにこれっ!」 「ちょっとこっちもっ!」 驚くあかりはうまるの声を聞いてカメラアイを彼女が見ている方へ向けた。 モニターに映し出されたのは、頭部と同じく破壊されたターンXのパーツが謎の物質に取り込まれているところだった。 「く……」 何か嫌な予感を感じたあおいは物質にビームを撃ち込むが、物質は肥大化していき撃たれた箇所をすぐに修復させる。肥大化した塊は合計五つ。その一つ一つが意思を持って動き出した。 「なんかヤバイ。あかり。距離を離そう」 「う、うん!」 あかり達は物体から距離を取った。 物体はあかり達のガンプラを追いかけて来ず、引き合うように物質の距離が縮まっていく。 「……まさか、一つになろうとしてるの」 「ええ……ただでさえグロテスクなスライムみたいな姿なのに合体とかやめてほしいんだけど……」 「見て、形が変わってきてるよ!」 一つとなり巨大になった物質は徐々に形も変えていき、色も変色していく。 その変わりゆく様を見て四人は気づいた。物質は超巨大なガンプラに変貌していくのを……。
スレッドへ
日間
週間
月間