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中央に位置するシュミレーターから慌てた様子のあおばの声が聞こえてきた。 「今のはあおばの……」 「何かあったんでしょうか?」 「行ってみましょう」 「はい」 二人は声のしたシュミレーターへ駆けた。その内部で彼女達が見た者は……。 「こ、これは……」 あかねは自分の目を疑った。 シュミレーターの周りを赤い発光が包んでいたからだ。その中ではギムがいたが様子がおかしい。 白目を向いて、開けたままの口からはよだれがダラダラと滴り落ちている。 「あおば……これ、何なの?」 「多分だけど、DG粒子が暴走してギムさんを操ってるんだと思う」 「そ、そんなことあり得るのっ!?」 「私も信じらんないけど、そうとしか考えらんないわよ」 審査員であるあおばでさえも、目の前で起こっている異常に戸惑いを見せていた。 「あの、どうにかして助けられないんでしょうか……」 「……それは無理よ」 綾乃の質問に答えるようにあおばは発光体に触れる。だが、その手は発光体に阻まれて内部に入る事ができない。
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