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あおばと顔を見合わせる。 すると、あおばはくすりと微笑んだ。 「はは、あの子達らしいわね。楽しいって発想だけでその考えに行き着くのだから」 「そうね。実現したらきっと喜ぶわよ」 新たなガンプラファイトを楽しむ妹の姿を想像する。 あかりには、自分のように挫折しないでずっと楽しんでいてほしいと、あかねは願いながらあおばに言った。 「……未来の事はお前達に任せて、俺は罪を償うとしよう」 ゆっくりとギムは立ち上がった。かつての二人の弟子は彼を見上げる。 「あかね。あおば、師匠だった者の最後の願いだ……俺の考えたシステムをより良い方向に改良してもらえないか?」 「無論そのつもりですよ。あなたがやろうとした事は私達が引き継ぎます。ですから、ちゃんと罪を償って出てきたらーーーまた父と一緒に働いて貰えませんか?」 「ふ、考えておくさ……」 ギムは穏やかに笑う。その笑みは憑き物全て流れ落ちたようだった。 ギムは視線をあおばからあかねに向けて口を開く。 「あかね。最後にあかりに会ってもいいか。奴には謝罪と礼を言いたいのだが」 「ええ、もちろん。行きましょう」 ギムは「ありがとう」と言った。 それから三人でAブロック会場へ歩いていく。 ◇ 「えっと、これは……」
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