ひたすらカオスですけど、一応勧善懲悪物語です。
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灰色ねこ◇4aH6a11ZwA
2022/05/01/22:49
ボーボボのナレーション「前回のあらすじ! 大地震によって出現した時空の歪みに飲み込まれ、原始時代にタイムスリップしてしまったケンとリカは、そこで宇宙人と出会い――!」
ケロロのナレーション「ちょっと待てー! これこのスレが始まりだから、前回とか無いよ!」
ボーボボのナレーション「えっ!? お、おい、なんか違うみたいだぞ。どうなってんだよ…何?こっちが本物!?」
参戦作品
○ボボボーボ・ボーボボ
○トラウマイスタ
○魔法陣グルグル
○ファントム・キングダム(小説版)
○ケロロ軍曹
グルグルのメッセージウィンドウ【ろくなコラボじゃなかった!】
#毎週日曜更新予定。
#もくじ
>>2-9
プロローグ
>>10-20
第1話
>>21-36
第2話
>>37-65
第3話
>>66-86
第4話A
>>109-128
第4話B
>>87-97
第5話A
>>129-184
第5話B
>>98-108
第6話A
>>185-205
第6話B
>>206-227
第7話
>>228-252
第8話
>>253-291
第9話
>>292-317
第10話
>>318-336
第11話A
>>337-379
第11話B
>>380-415
第12話
>>416-456
第13話
>>457-489
第14話
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/01/22:51
プロローグ「魔王の災難」
世界は、決して一つじゃない。
銀河系とかいう空間では、人類と呼ばれる生物が辺境の一惑星を我が物顔で支配しているけど、この多元宇宙に存在する数多の世界の中では、そんなものには塵ほどの価値もない。
それは、禍々しき者たちが跳梁跋扈する、この魔界においても同じこと。
すべてはすでに決まった中でのささいな動き。そこでもがく無数の生物たち。
その中に一人の魔王がいたの。
彼の名は魔王ゼタ。
宇宙最強の魔王と恐れられる、魔王の中の魔王。
そして、私の大切な――ふふっ♪
◆
ゼタ魔界、魔蔵館
ゼタ「ふはははは! 我は最強なり!」
【宇宙最強魔王ゼタが現れた!】
ナレーション(ケロロ)「わー! いきなり火事なんですけどー!?」
ゼタ「ここが《全知全能の書》を所蔵しているという魔蔵館か……想像していたより、警護が厚かったな」
ゼタ「このようなところで手間取っていては、予言者プラムの言う通りに、わが魔界は消滅してしまう。急がねばならん!」ノッシノッシ
《全知全能の書》< プカー
ナレーション(ケロロ)「何か浮いてる!?」
ゼタ「あれか」
ピカッ
ゴロゴロ ピッシャーン!
ゼタ「むっ!? 何者だ、貴様!」
ライデン「魔神ライデン。主君の命により、貴様を葬りに来た」
ゼタ「何だと!? すると貴様が我が魔界の元凶か!?」
ゼタ「ふはははは! 片腹痛いわ! 数多ある魔界の王の中で最強と言われるこの魔王ゼタが、貴様ごとき格下の魔神に敗れるものか!」
ゼタ「貴様など、さっさと血祭りにあげて、あのふざけた予言を撤回させてやる!」
【魔神ライデンが現れた!】
ナレーション(ボーボボ)「さあ、始まりました! このSS最初の戦闘(ry」
【魔神ライデンを倒した!】
ナレーション×2「「はやっ!?」」
ゼタ「ふん、逃れたが。たあいもない……我に挑戦するには一万年早いわ!」
ゼタ「しかし、魔神ライデンか……やつの技、どこかで見た覚えが…」
ゼタ「まあ、今となってはどうでもよいこと。これで我が魔界は救われたのだからな」
ゼタ「やはり、我は最強なり!」
ゼタ「さあ、危機が去った今、もはやどうでもよいが、ここまで来たついでだ。《全知全能の書》とやらを見てやるか」
《全知全能の書》< …。
ゼタ「これが《全知全能の書》か。確かに凄まじい力を感じるな」
ゼタ「ここに我が魔界の全てが記されているのか。どれ、正しき未来に変わったかどうか、我が目で確かめてやる」
ペラペラペラ…。
ゼタ「こ、これは…!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/01/22:52
『アホ魔王ゼタ、そのバカさ加減ゆえに魔界を消滅させる。』
ナレーション(ケロロ)「……」
ナレーション(ボーボボ)「……」
【ろくでもなかった!】
ゼタ「ふ…ふ…」
ゼタ「ふざけるなぁああああ!!」ドゴーン!
ナレーション(ケロロ)「そりゃそうなるわなー…」
ゼタ「我がアホだと!? しかも我のバカさ加減ゆえに魔界が消滅するだと!? 最強の魔王であるこのゼタに向かって、何たる暴言! ふざけおって!」
ゼタ「何が《全知全能の書》だ! こんなもの……こうしてくれるわ!」ボワッ!
《全知全能の書》< メラメラ…
ナレーション(ケロロ)「ああ、燃やしちゃった」
ゼタ「どうだ! たかが本風情が思い知っ――」
ドクンッ!
ゼタ「な、何だ…!?」キョロキョロ
ドドドドド!!
ゼタ「ぐおおおぉっ!?」
【ゼタの魔界が消滅しようとしている!】
ナレーション×2 「「えーっ!?」」
ゼタ「こ、これはどうしたことか…!?」
ゼタ「まさか、《全知全能の書》とは、この魔界そのもの…!?」
ゼタ「くそぉぉ! このままでは本当に、我も我が魔界も消滅してしまうではないではないか! どうすれば――」
ゼタ「そうだ! この《全知全能の書》に我が魂を吹き込み、消滅を免れるしかない!」
ゼタ「――コンファイン!!」
ピカァッ!!
【こうして、ゼタの魔界は完全な消滅を免れた】
【しかし…】
ゼタ本「……………」
【ゼタは本の姿になってしまった】
ナレーション×2「「えぇ…」」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/01/22:54
翌日――
ゼタ本「ああ、やるせない…」ハァ…
ゼタ本「我が城も、我が魔界も、我が下僕どもも、我が肉体までも……何もかも失った…」
ゼタ本「それだけでなく魔力を使って、本の修理などという半端な仕事をせねばならんとは…」
ゼタ本「だいたい、我が魔界の危機という予言を回避するためにあそこへ行ったというのに、このような事態になるとは…」
ゼタ本「最強とうたわれた我が、なぜ、このような憂き目に…」
青髪の少女「〜♪」トコトコ
ゼタ本「………………」
ゼタ本「――ってちょっと待てぇ! そこの小娘!」
青髪の少女「?」
ゼタ本「貴様、何者だ!? 魔神クラス以上の者しか立ち入れんはずの我が空間に、なぜ貴様のような小娘がいるのだ!?」
青髪の少女「あ、私のことは気にしないで」
ゼタ本「き、気にしないで、だと…?」
青髪の少女「じゃ、そういうことで!」
タッタッタッタッ…
ゼタ本「お、おい! 待たんか、小娘!」
ゼタ本「何だったのだ、今のは…?」
ゼタ本「――む」ピク
ゼタ本「我が魔界、いや、空間に強大な魔力が接近している。我の他にこれほど強い魔力を持つ者といえば…」
ゼタ本「まさか、サロメが…」
キラリン
プラム「ごきげんよう、ゼタ」フフン
【予言者プラムが現れた!】
ゼタ本「予言者プラム、おまえだったのか」
プラム「ご挨拶ね。誰だと思ったの? あなたが私を呼んだんでしょ」
ゼタ本「ああ、そうだったな…」
プラム「ふふっ、少し会わないうちに見違えたわ。素敵なイメージチェンジね」クスクス
ゼタ本「笑うな! 好きでこのような姿になったのではない!!」
プラム「わかってるわ」
プラム「でもホント、ゴキブリ並みのしぶとさね」ボソッ
ゼタ本「何か言ったか?」
プラム「いえ、こっちの話よ」
ゼタ本「で、例の件はどうなった? 本当に大丈夫なのだろうな?」
プラム「もちろんよ。私を誰だと思っているの? ちゃんと協力者を連れてきたわよ」
ゴゴゴゴゴ…!
ゼタ本「この魔力、やつらか?」
ヴァルヴォルガ「……………」ゴゴゴゴゴ…!
【邪神ヴァルヴォルガが現れた!】
ナレーション(ケロロ)「うわー! ごついの出たー!」
ナレーション(ボーボボ)「すごく強そう!」
頭部担当・ミッキー「大丈夫? ゼタ。ボク、びっくりしちゃったよ。あの魔王ゼタの一大事って聞いたから、ボク、心配して飛んできたんだよ」
腹部担当・オルフェリア「あら、ミッキーちゃんったら嘘ばっかり。ゼタを殺す絶好のチャンスだって言ってたくせに」ウフフ
ミッキー「なっ!? そんな、ボクは…!」
下半身担当・ドライゼン「殺れ! 殺れ! ガハハハハッ!」
ゼタ本「相変わらずだな、ヴァルヴォルガ…」
【邪神ヴァルヴォルガは、凶獣ドライゼン、堕天使オルフェリア、悪魔将軍ミッキーからなる三位一体魔王。その見た目からあらゆる世界からラスボスとしてお呼びがかかる売れっ子の魔王だが、意思決定権を持つミッキーは気弱な性格の持ち主であり、喋るとまるで威厳が無い】
ナレーション×2「「えぇ…」」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/01/22:56
プラム「それとゼタ、あなたに会いたいっていう人がいるから、連れてきたわ」
ゼタ本「何? まさかサロメ…」
シュンッ
ナレーション(ケロロ)「あ、あの二人は!」
メル・バル・カス「初めまして、魔王ゼタさん? 我々は「地球(ポコペン)潜伏宇宙人友の会」運営委員長のメル・バル・カスです?」
ポヤン「宇宙警察巡査のポヤンだポヤ」
ゼタ本「宇宙警察ぅ!? まさか、我を逮捕するなどと抜かすつもりか!」
ポヤン「場合によってはそうなるポヤ」
ゼタ本「ほう、いい度胸だな…!」ゴゴゴゴゴ…!
メル・バル・カス「まあまあ、落ち着いて我々の話を聞いてください?」
メル・バル・カス「ゼタさん、あなた……これからご自身の魔界を復活させるおつもりですよね?」
ゼタ本「当たり前だ! こんな情けない姿の宇宙最強魔王が、どこにいる!」
ゼタ本「元の姿に戻るためにも、必ずや我が魔界を復活させてみせるわぁ!」
メル・バル・カス「ふむふむ、結構結構? では本題に入りましょう?」
メル・バル・カス「ゼタさん、あなたの魔界は消滅したわけではありません?」
ゼタ本「何ッ!? どういうことだ!?」
メル・バル・カス「あなたが本来消滅するはずだった魔界を、《全知全能の書》に憑依することで無理矢理繋ぎ止めようとした結果、あなたの魔界は我々の潜伏先である地球に統合されてしまったのです?」
ゼタ本「ン何ィィーーーっっ!!?」ガビーン!
メル・バル・カス「おかげであなたの魔界の生命体が、地球に出現するようになってしまいました?」
メル・バル・カス「ただでさえ地球は魔王ギリの軍勢やらマルハーゲ帝国の毛狩り隊やらでてんてこ舞いだというのに、この上あなたのいざこざを持ち込まれては、地球を"遊び場"としている我々としても困ります?」
ポヤン「本来なら、惑星強制消滅罪、かつ外来種強制輸入の現行犯逮捕ポヤ」
ゼタ本「ふ、ふん! そんなもの、我が魔界を復活させれば帳消しだろうが!」
メル・バル・カス「はい、その通りです? そこでゼタさん、我々と取り引きをしませんか?」
ゼタ本「取り引きだと?」
メル・バル・カス「一刻も早い魔界の復興、それは我々も望む所です? こちらからも人員を派遣しましょう?」
ゼタ本「…で? タダでは無いのだろう?」
メル・バル・カス「魔王ギリかツル・ツルリーナ4世、どちらかだけでもいいので、倒して地球を少しでも平和に近づけてもらえないでしょうか? この要求を飲んでもらえれば、最高の人員を派遣しましょう?」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/08/22:09
ゼタ本「はっ! そんなことか」
ゼタ本「いいだろう、ギリだかツルッパゲだか知らんが、我が魔界復活の障害となるものは、一匹残らず皆殺しにしてくれるわ! はーっはっはっはっ!」
ミッキー「い、いいの? 宇宙最強魔王が、人助けしちゃって」
ゼタ本「お人好しのおまえに言われたくないわ!」
メル・バル・カス「ポヤンさん、書き留めましたか?」
ポヤン「ばっちりポヤ」スラスラ
メル・バル・カス「言質は取りました? では、そちらの準備ができ次第、こちらが指定した場所まで来てください? 我々は一度、地球に帰還させてもらいます?」
メル・バル・カス「では…?」ペコリ
ポヤン「ばいばいポヤー」ノシ
シュンッ
プラム「ずいぶんあっさり決めたわね」
ゼタ本「利害が一致したというだけだ。おまえと我のようにな」
プラム「…そう、ね」
ゼタ本「それではプラム、話を戻すぞ」
ゼタ本「《全知全能の書》になった我自身に願い事を書き込んでいけば、我が魔界は本当に復活するのだな?」
プラム「疑うのなら、自分自身で試してみたら? もっとも、その体じゃ無理だろうけど」クスクス
ゼタ本「ぐっ……痛いところを突きやがって…」
プラム「ふふっ、選択の余地はなさそうね。それじゃ、さっそく何か書き込んでみましょ」
プラム「まずは、そうねぇ…」ニヤニヤ
ゼタ本「お、おい! 落書きはよせ! 書き込む内容は我に決定させろ!」
ゼタ本「まずは城だ! 我が魔王城を用意してくれ!」
プラム「城ですって? いきなり、贅沢な注文してくれるわね」
プラム「わかったわ。それなら、これで……どう?」カキカキ
ペカーン
ゼタ本「おお! 我が魔王城が――」
犬小屋 < やぁ。
ゼタ本「…何だ? これは」
プラム「犬小屋よ。まずは、それからやり直し。世の中そんなに甘くないってことね」クスクス
ゼタ本「おまえが辛口にしたんだろうが!」
ミッキー「まあまあ、そんなに怒らないで、ゼタ。次はボクが新しい魔界を創造してあげるよ」
ミッキー「邪神ヴァルヴォルガの名のもとに、新たな魔界を創造する、と」カキカキ
ペカーン
ミッキー「ふぅ。これは思ったより骨が折れるね。願い事を書き込んだ瞬間、かなりの魔力を吸い取られちゃったよ」
プラム「ふーん。願い事の量や質に応じて、代償を払わなくちゃいけないわけか…」
プラム「魔界を創造するような大きな願い事の場合、並のレベルだと書き込んだ途端に消し飛ぶわね」
オルフェリア「ワタクシたち魔王クラスじゃなきゃ、魔界を創造するのは無理ってことね。この借り、どう返してもらおうかしら? ほほほほほっ」
ドライゼン「金! 女! 酒! ガハハハハッ!」
ミッキー「ま、まあまあ。あの魔王ゼタが困ってるんだから、ちゃんと協力してあげようよ。ね?」
ミッキー「さあゼタ、早く新しい魔界に行っておいでよ」
ゼタ「ああ、そうさせてもらう」
ゼタ「ミッキー、おまえはいいやつだな。だが、そんなことじゃ一流の魔王にはなれんぞ」シュンッ
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/08/22:10
プラム「何をいい子ぶってるのよ、あなた。ゼタが怖いからって情けないわね」
プラム「あの魔王ゼタをからかう絶好の機会なのに。あなた、それでも魔王なの?」
【プラムは容赦がない】
ナレーション(ケロロ)「辛辣…」
ミッキー「も、もちろんだよ。ボクは…!」
オルフェリア「ちょっと、うちのミッキーちゃんをイジメないでくれる?」
オルフェリア「ミッキーちゃんをイジメていいのは、ワタクシ、オルフェリアと――」
ドライゼン「このドライゼンだけだ! ガハハハハッ!」
ミッキー「えぇ…」
ナレーション(ボーボボ)「こっちもこっちひでぇ…」
◆
新ゼタ魔界
ゼタ本「これが我の新たなる魔界……感謝するぞ、ミッキー!」
ゼタ本「まずは――下僕を復活させるか」
ピカーン
【魔導士(女)、戦士(女)、ソードマスター(女)、僧侶(女)が復活した!】
ナレーション(ケロロ)「まさかの女の子ばっか!?」
ナレーション(ボーボボ)「趣味!? 趣味なの!?」
ゼタ本「む? 一人多いような気もするが――」
ゼタ本「名前が思い出せん。自己紹介しろ」
魔導士ミロード「魔導士やってますぅ、ミロードっていいますぅ」
戦士ルミネ「あたしはルミネ」
ソードマスターアルタ「アルタじゃ。主よ、よろしく頼むぞ」
僧侶メルサ「メルサと申します」
ゼタ本「むう、まったく覚えがないな。まあ、我が下僕は一万を超えておったからな。大半は顔も覚えておらんわ」
ゼタ本「……………」
ゼタ本「メルサ、おまえにはどことなく見覚えがあるのだが…」
メルサ「光栄でございますわ」
ゼタ本「ううむ、どこで見たかわからんな……とりあえず、おまえには我の持ち運び役を任命する」
メルサ「かしこまりました」ヒョイ
ゼタ本「我が魔力は健在とはいえ、この姿では戦えぬ。内心ではどうなることかと思っておったが、これで一安心だ」
ゼタ本「これからも我が手足となり戦ってくれ。頼んだぞ。ふははははっ!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/08/22:12
地球、日向家
魔王ゼタご一行『お邪魔します』
夏美「どちら様!?」
ゼタ本「む? メル・バル・カスから聞いていないのか? この家が集合地点だと言っていたが…」
ケロロ「お待ちしておりました、魔王ゼタ様!」
夏美「ボケガエル!」
ゼタ本「か、カエル?」
夏美「ちょっとあんた、またトラブルを――」
ゼタ本「ルミネ、黙らせろ」
ルミネ「ほい」剣スチャッ
夏美「っ!?」
ルミネ「ごめんね」
ゼタ本「おまえが、メル・バル・カスの言っていた『最高の人員』か?」
ケロロ「はっ! ガマ星雲第58番惑星宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊隊長、ケロロ軍曹であります!」
アルタ「長いのう…」
ゼタ本「ガマ星雲第58番惑星? 知らんなぁ…」
ゼタ本「隊長、ということは隊員がいるのか?」
ケロロ「はっ! 地下に秘密基地がありますので、全員そこに控えさせております!」
ゼタ本「よし。では、案内を頼むぞ、軍曹」
ケロロ「はっ! ささ、こちらへどうぞ!」
ゼタ本「うむ。ルミネ、もうよいぞ」
ルミネ「はーい」チャキン
夏美「待ちなさい!」
ケロロ「な、夏美殿! こちらにおわすお方は宇宙最強魔王――」
ゼタ本「何だ、小娘?」
夏美「ここは私の家よ! 事情を知る権利があるわ!」
ゼタ本「だそうだ。我はかまわんぞ」
ケロロ「えー…」
ケロロ「夏美殿、もう既に確定事項ゆえ、文句は受け付けないでありますよ」
夏美「それでも、よ」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2022/05/08/22:14
地下秘密基地
ケロロ「えー、それでは簡潔に」
ケロロ「右から、ギロロ伍長、クルル曹長、タママ二等兵、アンゴル・モア殿」
ケロロ「全員まとめて、ケロロ小隊であります!」
ナレーション(ケロロ)「ああっ! やっぱり誰か忘れられてるっ!」
ゼタ本「アンゴル族だと!? なるほど、確かに最高の人員だな……ある意味でだが」
夏美「で、結局これはなんの集まりなの?」
ケロロ「いやあの、これこれしかじかと言いますか」
モア「てゆーか、かくかくうまうま?」
ナレーション(ケロロ)「これがアリス探偵局のネタだって知ってる読者、いるかな」
ナレーション(ボーボボ)「さぁ…」
夏美「はぁぁぁぁ!? こいつの魔界と地球が混ざったぁぁぁぁ!?」
ケロロ「そーなんでありますよ…」
夏美「しかも魔王ギリかツル・ツルリーナ4世を倒せって、何でそんなの引き受けちゃったのよ!」
ケロロ「だってしょーがないじゃん! 我輩たちトラブルが多いから、少しでも友の会からの信用を回復しなきゃなんないの! 近所付き合い大事!」
ゼタ本「…いつもこうか?」
クルル「だいたいな」
ゼタ本「おい小娘、名はなんと言う」
夏美「日向夏美だけど!?」
ゼタ本「そうか。では日向夏美、今の状況の何が不満だ?」
夏美「全部よ全部! 何でうちを巻き込むのよ!」
ゼタ本「別に我は、おまえを巻き込もうとは思っていない」
夏美「へっ?」キョトン
ゼタ本「我らはメル・バル・カスの指示に従ってここに来ただけだ。ケロロ小隊は、我の新たなる魔界で引き取らせてもらう」
ケロロ「ゲロッ!? なにゆえ!?」
ゼタ本「魔王ギリにしろツル・ツルリーナ4世にしろ、相手は組織だ。複数の拠点を持っているだろう」
ゼタ本「ならば、移動は楽な方がいい。魔界には時空間ゲートがあるからな」
夏美「時空間ゲート?」
ゼタ本「転送装置だと思ってくれればいい。実際、我らもそれを使ってここに来た」
ゼタ本「これならば、文句はあるまい?」
夏美「…まあ、そうね」
ゼタ本「よし、決まりだな。軍曹、今すぐ荷造りを始めろ! そして下僕たちよ、手伝ってやれ!」
ケロロ「りょ、了解であります!」
ミロード「わかりましたぁ〜」
ギロロ「これから、忙しくなるな」
クルル「クックックッ、面白くもなるぜ」
◆
プラム「そうね、見てるこっちも面白いわ」
プラム「それにしても、ゼタったらあんな姿になっても、まだ魔王気分でいるんだ」
プラム「さすがね。私が見込んだだけのことはあるわ」
プラム「でも、油断は禁物よ。もう私にさえ、あなたの魔界の未来は読めないんだから――」クスクス
プロローグ「魔王の災難」完
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