レビュー用スレ
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01/15 13:34
ブログにてHIPHOPのCDレビューを行っております。
個人でも書きたいというご要望がございましたので
こちらに書いていただければ運営の方でコピーしてアップして行きたいと思っております。
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皆様のレビューも楽しみにしておりますので宜しくお願い致します。
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inge
iPhone ios10.2
01/27 13:21
amazarashi「世界収束二一一六」
※HIPHOPではありません
どうも、ingeと申します。
amazarashiは元々、リアル大親友でありネットライマーのあお君に教えて貰いました。彼曰くジャケ買いしたというミニアルバム「爆弾の作り方」「アノミー」を聴かせて貰い衝撃を受けたのですが、
アーティストの特徴としてはどの曲も哲学的でメッセージ性が強烈です。心を震えさせてきます。真っ直ぐな主張に反し 遠回りな表現が秀逸で歌詞が魅力的です。またピアノメインの音使いと独特の声が内容の哀愁さを助長させています。韻もよく踏んでいます。
そしてこのアルバム(実は最近買った)もそのamazarashiらしさが詰まりまくったアルバムでした。
僕の中では過去のアルバムも大概凄かったんですがそれを超えてきました。僕は既に8兆回は聴いてます。
「世界収束二一一六/amazarashi」
(収録曲)
01.タクシードライバー
02.多数決
03.季節は次々死んでいく
04.分岐
05.百年経ったら
06.ライフイズビューティフル
07.吐きそうだ
08.しらふ
09.スピードと摩擦
10.エンディングテーマ
11.花は誰かの死体に咲く
12.収束
全部良くて捨て曲は本当に無いんですけど、
ボリュームの関係上 この中でも良い/好きな曲をチョイスして書きます。
■「タクシードライバー」
1曲目から鬱っぽい曲を放り投げてくるセンス。人生に嫌気が差した主人公の心情を世界の環境と対比したり擬えたりしながら歌ってます。
『優先席前に立ち尽くす妊婦がいたので 腹は立ったが結局なんにも言えなくて
サラリーマンが性的倒錯をスマホの画面でまき散らして
世界の気まずさがこの車両に凝固してる』
■「多数決」
ザ哲学的。あらゆる価値観に優劣をつけている「多数派と少数派」という考え方そのものを揶揄して 「個」を主張しています。
『違和感も常識も 多数決で決まるなら
もしかしたら当たり前も もう疑うべきかもな
もういいよ いいよ この町は忘れ去られた
良からぬ事を企てるには丁度いいかもしれない
賛成か 反対か 是非を問う 挙手を願う』
■「季節は次々死んでいく」
アニメ「東京喰種」の主題歌。比喩塗れで普通に聴いてると解釈が追いつき難いのですが恐らく前向きな曲です。過去の己の醜さを直視して抱え、今生きていこうとする背中を強引に押してきます。
『明日は次々死んでいく
急いても追いつけず過去になる
生き急げ僕ら
灯る火はせつな
生きる意味などは後からつく』
■「百年経ったら」
荒廃して生き難くなった野蛮な世界に嫌気が差したからそれが滅ぶまで寝るわ みたいな曲です。
『"世界一嫌いな人間と 世界一大事な人間を
一人しか救えない"
だとしても迷うだろう そういうもんだ 人として
良心があってこそ 良心が傷むのだ』
■「ライフイズビューティフル」
ボーカル秋田さんのアーティストとして貫いてきた拘りや信念を真っ直ぐ描き、それを「大衆向けでない」としてきた環境に対して悩んでた過去を「ちっぽけな悩みだった 人生は美しいな」と歌うことでかなり前向きに自分をレペゼンしてます。そして夜明けの朝日を「自分が認められ始めた」ことに擬えて曲が終わるのも良いです。
■「吐きそうだ」
「多数決」のように 「優劣をつける」ことを哲学的に否定しながら 自分の持つ価値観に優劣をつけてきた自分をも否定してます。バース(?)の深く掘り下げた内容に反して『生きる意味とは何だ 寝起き一杯のコーヒーくらいのもんか それとも酔いどれの千夜一夜 ていうか二日酔いでもう吐きそうだ』という軽さともとれる歌詞をフック(?)で歌ってるところにメッセージ性を感じます。
■しらふ
ポエトリーリーディングです。纏まりのない主張を並べてますが一つ一つの表現が素晴らしい。
『宿命とは聞こえがいいが ようは体のいい呪いだ』
■エンディングテーマ
秋田さんが死ぬ時にコレを聴いてくれっていう曲です。曲の最後、自分を思い出して貰えるような言葉を絞り出そうとするけど「もう曲が終わるから「ありがとう」だけ言っとくね」みたいな締め方が秀逸。
『幼い頃飼ってたペットが死んだとき あまりの悲しさに出会わなきゃ良かったと思った
手にする喜びと 失う悲しみ 天秤にかけるのは 馬鹿げたことです』
■花は誰かの死体に咲く
誰かの死の上で自分達は咲いて生きて そして死ぬんだ、というような曲ですが、それ以上の幅広いメッセージが含まれていると思います。
『人類が誕生し約七百万年 今日までに死んだ人の全ての遺体が
土に埋まってんなら 君が生きてる町も
世界中どこだって誰かの墓場なんだ』
--------------
ハァハァ……
以上です。
ほとんど紹介してしまいました。
いっそ全部書けよぐらいの感じですね。
この拙い紹介で良さが伝わってくれてると嬉しいです。
決して明るいアルバムでは無いですが、
詩的表現が多く、メッセージ性抜群なので
ライマーさんなら恐らく痺れます。
amazonで2800円ぐらいで買えるのでお財布に余裕があればぜひ買って下さい。
長々とすみませんでした。
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