コミカルヒーローズ
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灰色ねこ◇4aH6a11ZwA
2017/09/06/22:58
…そこは、我々が住む場所とは少し違う地球。人間と同じ、あるいはそれ以上の知能を持った動物が、複数存在する世界。
これは、そんな世界の平和を守るために戦った人外たちの物語である…。
□参戦作品
■へべれけシリーズ
■忍ペンまん丸
■クラッシュ・バンディクーシリーズ(3まで)
■サイボーグクロちゃん
■風のクロノア door to phantomile
■ケロロ軍曹(アニメ第4シーズン)
■プリニー〜オレが主人公でイイんスか?〜
■ザ・ペンギンズ from マダガスカル
もくじ
プロローグ1
>>2-13
プロローグ2
>>14-34
プロローグ3
>>35-62
プロローグ4
>>63-76
1話
>>77-91
2話
>>92-105
3話
>>106-131
4話
>>132-163
5話A
>>164-189
6話A
>>190-213
5話B
>>214-235
6話B
>>236-251
7話
>>252-272
8話
>>273-294
9話A
>>295-310
9話B
>>311-345
10話
>>346-385
11話
>>386-420
12話
>>421-459
13話
>>460-483
14話
>>484-529
15話
>>530-552
16話
>>553-577
最終話
>>578-598
エピローグ
>>599-606
#以前雑談の方で他サイトでの活動を宣伝するようなことをしてしまったので、件の作品をこっちに転載したいと思います。
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:49
プロローグ3『オニギリ兄弟』
羅門城
ギオ「ほおー、わしを追ってくる者がいる?」
ギオ「ネンガか?」
粘心「いえ、ネンガの部下のペンギンとタヌキとキツネでございます」
ギオ「…では、そこのカエルどもは何だ?」
粘心「は…!?」バッ
シュララ「さすがは念雅流の使い手にして羅門衆頭領、ギオ殿。私ごときでは隠れきれませんでしたか」
粘心「貴様、何者だ!?」
シュララ「私の名はシュララ。ガマ星雲第58番惑星ケロン星よりやってまいりました、宇宙人でございます」
粘心「宇宙人!?」
ギオ「ほう? で、その宇宙人が、なぜ地球の、それも熊の家に上がり込んでいるのだ?」
シュララ「現在私が率いる『必殺お仕置き人』シュララ軍団は、地球で潜伏中のケロロ小隊を標的としております」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:50
シュララ「そのケロロ小隊の一人が、先ほど粘心殿が申し上げたペンギンとキツネとタヌキに協力すべく、動いているのです。今日中には合流するかと」
ギオ「その者は強いのか?」
シュララ「ケロン軍特殊部隊暗殺兵(アサシン)――その中でもとびきりの精鋭『X-1』に所属していた過去があります」
ギオ「ほう、たいそうな肩書きじゃな」
ギオ「だが、わざわざそのことを伝えるためにここに来たわけではあるまい?」
シュララ「察しが良くて助かります」
シュララ「是非とも羅門衆に、我らシュララ軍団と手を結んでいただきたい。そちらに戦力を提供する代わりに、そちらも我々に戦力を提供してもらいたいのです」
粘心「なぁ!? なぜ我ら羅門衆が、おまえたちのような得体の知れない宇宙人と手を組まねばならんのだ!」
ギオ「待て、粘心」
粘心「ギオ様!?」
ギオ「シュララとやら、まずはシュララ軍団の実力を見せてもらおうか」
シュララ「言われなくとも…。メケケ!」
メケケ「メケケケケ…」スゥ…
シュララ「何なりとお申し付けください」
ギオ「だそうだ。粘心、好きに使え」
粘心「はっ!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:50
とある森の中
タヌ太郎「ネンガ様の天容の笛を取り返すために、羅門衆を率いるギオを探す旅に出てはや数ヶ月」
タヌ太郎「今日も今日とてネンネンの後を追いかけるだけ追いかけて、まん丸が“折り紙の術”で作った食材で作った料理を食うのか…」
ツネ次郎「愚痴こぼすなよ。ただでさえまずいのに更にまずくなる」
まん丸「まずいまずい言わないでよ!」
ネンネン「…(汗)」
ガサガサ
ツネ次郎「! 誰だ!?」
タヌ太郎「大人しく出てこい! そこに隠れてるのはわかってるぞ!」
……………。
ドロロ「いや、後ろでござる」ガサッ
タヌ太郎&ツネ次郎「「あれま!」」ズコー
まん丸「ドロロさん! どうしてここに?」
ドロロ「以前から修行の場として利用させてもらっていた念雅山の一大事と聞いて、いてもたってもいられず後を追ってきたのでござる」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:51
まん丸「手伝ってくれるんですか!?」
ドロロ「左様」
タヌ太郎「そいつぁありがてえ! あんたがいりゃあ百人力だ!」
ドロロ「助っ人は拙者だけではござらん。助左衛門殿、参られよ」
ツネ次郎「助左衛門?」
ヒュードロドロドロ
助左衛門「お初にお目にかかる。拙者、助左衛門と(ry」
まん丸「ぴーっ!」
ツネ次郎「わー!」
タヌ太郎「どへー!」
助左衛門「…拙者、そんなに恐ろしいでござるか」
ドロロ「100%幽霊でござるからなぁ…」
タヌ太郎「おい蛮骨! 地獄からセル連れてきてんじゃねーよ!」
ドロロ「拙者の友の忍犬の名は零夜叉でござる」
助左衛門「むぅ…、“ちゃのみすけ”!」ポンッ
ツネ次郎「どこからともなくお茶の入った湯飲みが!?」
助左衛門「驚かせてしまった詫びだ。いくらでも飲んでくだされ」
タヌ太郎「そんなもんでチャラにしようとすんな! オイラはオバケや幽霊が大嫌(ry」
まん丸「わーい! 助左衛門さん、ありがとう!」
助左衛門「うむ!」
タヌ太郎「あー…」
ツネ次郎「そういうやつだよ。おまえは」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:52
ドロロ「…ところで、一つ確認したいのでござるが」
ドロロ「此度の事件の主犯、羅門衆頭領ギオが、ネンガ殿の弟というのは、本当でござるか?」
まん丸「あ…」
ツネ次郎「…あー、山の持ち主であるじいやさんが言ったんだから、間違いないよ」
ドロロ「左様でござるか…」
助左衛門「しかし、『念雅流の正統な継承者が一度吹けば、あらゆるものが空へ天に落ちていく』という笛など手に入れてどうしようというのでござろうか? もしそれが目的であるとするならば、拙者たちは既に空へ落ちているはず…」
タヌ太郎「んなもんわかんねーよ。ギオから天容の笛を取り戻せばいいだけの話だろ?」
ツネ次郎「そうだな。あれこれ考えててもしょうがない、ギオから天容の笛を取り戻すために頑張ろうぜ!」
『『おー!』』
◆
粘心「ギオ様から天容の笛を取り戻す? たわけたやつらめ…」
メケケ「メケケケケ…!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:53
翌日
まん丸「あ、セミだ! よーし、捕まえるぞ〜!」
ドロロ「相変わらず、まん丸殿は無邪気でござるなぁ」ニコニコ
タヌ太郎「まったく、困ったもんだぜ」ヤレヤレ
まん丸「ごく…」ソー…
「こらぁ〜〜〜〜!!!!」
まん丸「ぴーっ!」ドスン!
タヌ太郎「あっ、誰だ!?」
助左衛門「何奴!?」
「この山にあるものを勝手にとったりするなよ」
まん丸「あっ、オニギリ!」
タヌ太郎「へぇ〜」フラフラ
ツネ次郎「オニギリ〜」フラフラ
「こらっ、何をうれしそうに寄って来るんだっ!」
さんか君「ボクの名前はさんか君だ。ただのオニギリではないぞ!」
タヌ太郎「そりゃあ、生きてるオニギリなんだから、ただのオニギリじゃあないだろうよ」ヘラヘラ
ツネ次郎「これもギオが作ったヤツか?」
ネンネン「…」コクコク
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:56
タヌ太郎「ところでオニギリくん、君に聞きたいことがある」
さんか君「ん? 何だ?」
タヌ太郎「君の中に入ってるのは、梅か? 鮭か?」
さんか君「貴様バカにするなぁ〜!」タッタッタッタッタッ
タヌ太郎「わははは!」タッタッタッタッタッ
ドロロ「これこれ、からかってはダメでござるよ」
助左衛門「さんか君とやら、拙者たちが本当に聞きたいのは、ギオという名のクマのことでござる」
さんか君「ギオって誰?」
タヌ太郎「おまえを作ったヤツだよ」
ツネ次郎「やっぱり知らないか」
さんか君「そうか。ボク、どうやって生まれたのかも知らないままだったからなぁ」
タヌ太郎「ギオは“現神の術”というのを使っておまえを作っていったのさ。たぶんなんの目的もなく、おもしろ半分にな」
ドロロ「ある物体から姿形あるものを作り出す。命すらも。まるで神であるかのごとく――それが念雅流“現神の術”でござる」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:57
ツネ次郎「ちなみにこのネンネンもギオが“現神の術”で作ったヤツの一部で、他の創造物の存在を探知できるんだ。俺たちはそれをあてにして旅をしてるってわけ」
ツネ次郎「考えてみりゃあひどい話だよ。勝手に生き物を作ってほったらかしにして…」
まん丸「そうだね…」
さんか君「そうか…、ボクらってそんな風に作られたのか。でもアイツには教えない方がいいかなぁ」
ツネ次郎「え? ボクら?」
タヌ太郎「アイツ?」
さんか君「ボクにはね、一緒に生まれた兄弟がいるんだよ」
ドロロ「なんと!」
タヌ太郎「オニギリの兄弟というと、もしかして漬け物くんとか? やっぱりオニギリには漬け物だよな」
ツネ次郎「いや、俺は味噌汁の方が…」
タヌ太郎「味噌汁はこぼれたら大変だろっ!」
まん丸「何の話?」
助左衛門「いい加減になされよ!」
さんか君「ボクの兄弟もオニギリなの!!」
さんか君「アイツはまる君といって、丸いオニギリなんだよ」
タヌ太郎「あ、丸いの」
「……」コソッ
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:57
さんか君「でもボクたち仲が悪くて…」
タヌ太郎「何で?」
さんか君「どっちが兄になるかでず〜っと喧嘩しててね、最近はもう、憎み合ってるって感じかなぁ」
助左衛門「双子のようなもの、でござるか」
ドロロ(こちらでも、兄弟の問題が…)
さんか君「あっ、変な話してごめんね」
さんか君「そうだ、ちょっとおもしろいことをやってみせようか。何か三角な物を持ってる?」
まん丸「三角な物?」
さんか君「うん、ボクは三角な物なら何でも自由に操れるんだよ」
ツネ次郎「三角な物ね〜、何かある?」
まん丸「う〜ん」ゴソゴソ
まん丸「あっ、あった! ボクの作ったユーモア折り紙でもいい?」
タヌ太郎「またユーモア折り紙かよ」
ツネ次郎「うんうん、いいから出して」
さんか君「ユーモア折り紙?」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:58
まん丸「三角定規!」
タヌ太郎「……」
ツネ次郎「……」
ネンネン「……」
ドロロ「……」
助左衛門「……」
さんか君「……」
まん丸「ぴー…」
さんか君「…うん。それでいいから、そこに置いて」
まん丸「う、うん」ソソクサ
タヌ太郎(何がユーモア折り紙だ、バカめ…)
さんか君「――かあっ! たあぁぁ!」
折り紙でできた三角定規 < ヒラヒラヒラヒラ
さんか君「たぁ〜…」
ツネ次郎「なんか、掛け声のわりには…」
タヌ太郎「今いちパッとしないよな」
さんか君「むっ!」
ドロロ「ちょっと、失礼でござるぞ!」
さんか君「よ〜し」サッ
助左衛門「はちまきで目隠しを?」
さんか君「はぁい!」
三角定規 < ヒラヒラヒラヒラ
タヌ太郎「おまえは芸人かぁ! 目隠しの次は一輪車にでも乗ってやるつもりかぁ!」
まん丸「まあまあ!」
ドロロ「タヌ太郎殿、落ち着くでござる!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:58
さんか君「こういうパワーはアイツの方が強いからなぁ〜」ペタッ
まん丸「え? アイツって、兄弟のまる君のこと?」
さんか君「うん。ボクは三角だけど、アイツは丸い物なら何でも操れるんだよ」
まん丸「丸い」
ドロロ「物」
ビリッ
まん丸「えっ!?」
ドロロ「ぬぅ!?」
まん丸「頭がぁ!」ブワッ
ドロロ「うわー!」ブワッ
タヌ太郎「あっ、まん丸!」
助左衛門「ドロロ殿!」
ツネ次郎「二人とも飛んでったー!?」
◆
まる君「わははは、どうだっ! 丸い物なら、その下に体がついていようが自由自在だぁ!」
まる君「さあ、ペンギンとカエルのたこ揚げだぞぉっ!」タッタッタッタッタッ
まん丸「く、苦しいよ〜!」
ドロロ「不覚…!」
◆
粘心「ほう、これはおもしろいことになってきたわい」クックックッ
メケケ「そろそろ出番ッスね…!」ニヤリ
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/08:59
岩山の隙間の中
まん丸「う、う〜ん」
ドロロ「まん丸殿!」
まん丸「はっ! ここはどこ!?」ガバッ
まる君「ふふふふ」
まん丸「助けて〜、ボク縛られると一人で起きられないよ〜」コロン
ドロロ「まん丸殿…」
まる君(何だこいつ…)
まる君「起き上がる必要はない。俺はギオというやつの話を聞きたいだけだ」
まん丸「えっ、ギオさん!?」ガバッ コロン
まる君「……」
ドロロ「……」
まん丸「きみ、オニギリ兄弟のまる君の方だね。ギオさんのこと、知ってるの?」
まる君「ふん。さっきのおまえらの話を聞いていたのさ」
まる君「それによると、ギオってやつがおもしろ半分に俺たちを作って、後はどこかへ行ってしまったんだそうだな」
まる君「ギオは今、どこにいる?」
まん丸「それを聞いて、どうするの?」
まる君「ぶっ殺してやるのさ」
ドロロ「な…!?」
まん丸「ええっ!? そんなのダメぇっ!!」ガバッ コロン
ドロロ「まん丸殿…」
まる君「いいから寝てろ、おまえは…」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:02
まる君「勝手に命を作ってほっぽりだされて、自分がそういう仕打ちをされたとわかったら、おまえ、どう感じる?」
まる君「そいつをぶっ殺したくなるだろっ! さあ、ギオのいるところを言えっ!」
まん丸「実はボクたちも、ギオさんを捜して旅してるの。だから、どこにいるのか知らないんだよ」
ドロロ「左様でござる」
まる君「ほ〜、そうか。知らないのか」
まる君「では、本当に知らないのか試させてもらうぞ」
ドロロ「何をするつもりでござるか?」
まる君「この刀の鍔、丸いな。丸いものがついていればオーケーさ」スーッ
まん丸「あっ!」
ドロロ「まん丸殿の刀が宙に!」
まる君「もう一度聞こう、ギオはどこにいる?」
まる君「正直に言わないと、その刀を落とすぞ!」
まん丸「ぴーっ!」
ドロロ「やめるでござるよ、まる君!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:03
粘心「待て、まる君とやら」
まる君「!? 誰だ!」
メケケ「メケケ。久しぶりだなぁ、ドロロ兵長…」ニタァ
ドロロ「おまえは、シュララ軍団の!」
メケケ「そう、“スーパーマリオネットのメケケ”さ」ニヤニヤ
粘心「まる君よ、わしの名は粘心。おまえ同様、ギオ様によって作られた者だ」
まん丸「ええっ!?」
まる君「何だと!?」
粘心「わしはギオ様の腹心の部下。もちろん、ギオ様の居場所を知っている」
粘心「会いたいか? ギオ様に」
まる君「当たり前だぁ!」
粘心「ならば、このメケケと共に、そこのペンギンとカエル、そしてその仲間のキツネとタヌキと幽霊を倒すのじゃ」
粘心「そうすれば、ギオ様に会わせてやろう」ニヤァ
まる君「よーし、約束だぞ!」
まん丸「だ、ダメだよそんなの!」ガバッ コロン
ドロロ「……」
メケケ「緊張感皆無」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:03
ナレーション「一方その頃」
さんか君「ドロロさんとまん丸くんを連れて行ったのは、たぶんまる君だよ!」
ツネ次郎「二人とも頭が丸いから狙われたのか」
タヌ太郎「おい、そのまる君はどこにいるんだ!?」
さんか君「まる君はあの森の向こうの岩山に住んでるの」
ツネ次郎「けっこう遠いな…」
さんか君「みんな、この車輪が三角の車に乗って! ボクのパワーで動かせるからエンジンもハンドルもいらないよ!」
助左衛門「皆の者、拙者につかまれ! 場所さえわかれば拙者の“めだまわーぷ”でひとっ飛びでござる!」
タヌ太郎「よし“めだまわーぷ”で行こう!」
さんか君「えー!?」ガーン!
ツネ次郎「おい、さんか君。早く助左衛門につかまるんだ!」
さんか君「う、うん!」
助左衛門「ではゆくぞ! “めだまわーぷ”!」シュインッ
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:04
岩山の隙間の中
まる君「さあ、まずはペンギンからだ!」
メケケ「じゃあ、あたしはドロロ兵長を…!」
ドロロ「くぅ…!」
まん丸「やめてまる君! こんなことしちゃダメだよ!」
まる君「うるさい! 食らえ!」クイッ
刀 < ヒュウウ
シュインッ
助左衛門「むん!」ガキン!
まる君「何!?」
ドロロ「助左衛門殿!」
ツネ次郎「まん丸、大丈夫か?」
タヌ太郎「今、助けてやるぜ〜!」
まん丸「タヌ太郎さん、ツネ次郎さん!」
粘心「仲間か。探す手間がはぶけたわい」ニヤリ
ネンネン「…!」
さんか君「まる君っ、やめろっ! まん丸くんとドロロさんをはなすんだっ!」
まる君「黙れっ! 兄貴気取りで俺に命令するな!」
まる君「こいつらを倒せば、ギオに会えるんだ!」
さんか君「まる君…、さっきのボクたちの話を聞いてたんだね?」
まる君「あぁ、聞いてたさ。俺たちが生まれた理由もギオっていうヤツのこともな」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:04
まる君「それを聞いて、おまえはどう思ったんだ?」
まる君「自分がみじめにならなかったかっ!? ギオを殺してやろうと思わなかったのかぁ!」
さんか君「まる君…」
助左衛門「泣いているのでござるか」
まる君「くっ!」
さんか君「そりゃあ、ボクだってひどいなぁと思ったよ。ボクたちって、生まれたらすぐ捨てられた子犬みたいなものだなあって」
まる君「ふふん。じゃあ、一緒にギオをやっつけに行くか?」
さんか君「ううん。ボク、そんなひどいヤツのことはもう忘れたよ」
まる君「…!?」
まる君「おまえはやっぱり腰抜けなんだぁ!」
さんか君「違うよ。そんなヤツのことは忘れてボクの人生から消してしまうのさ。それがボクの仕返しだよ」
まる君「忘れることなんかできるもんかぁ! ギオは…、あいつはいわば俺たちの親だぞっ!?」
さんか君「まる君…」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:05
メケケ「おしゃべりはそこまでよ…!」キラーン!
タヌ太郎「げぇっ!? 何だ、あの人形みたいなのは!?」
ツネ次郎「ちょっと、ドロロに似てるような…。ケロン人か!?」
メケケ「その通り。あたしはシュララ軍団“スーパーマリオネットのメケケ”。ケロロ小隊をお仕置きするために羅門衆と手を組んだのよ」
助左衛門「羅門衆…。そこの粘土がそうか!」
粘心「ふっ、察しがよいな」
粘心「わしは羅門衆参謀・粘心。あいにく、ギオ様はネンガ以外には興味がないのでな。貴様らの相手はわしがする!」
粘心「さあメケケよ、シュララ軍団の力を見せてみよ!」
メケケ「メケケケケケ!」ガサガサガサ
助左衛門「はぁっ!」バキィッ!
メケケ「メゲェッ!」ガシャーン!
助左衛門「他愛ない。次は貴様だ、粘心!」
粘心「それはどうかな?」
メケケ「まだ元気だよー!」
助左衛門「何ッ!?」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:08
ドロロ「助左衛門殿、それは人形でござる! 本当のメケケは姿を隠しているでござるよ!」
メケケ「その通り! あたしを見つけられるかなぁぁぁあ!?」ガサガサガサ!
さんか君「助左衛門さん、危ない!」
助左衛門「うりゃあ!」ドゴォ!
メケケ「メゲェッ!?」グシャアッ!
タヌ太郎「ハンマーで叩き潰したー!?」
助左衛門「“すけハンマー・4トン”! これでもう人形遊びはできぬぞ!」
ツネ次郎「4トン!? すごい力持ちだったんだな!」
まる君「かぁっ!」クワッ
助左衛門「ぬぅ!? 拙者のハンマーを!」
まる君「残念だったな。俺の能力に重さは関係ない!」
まる君「自分のハンマーで潰れてしまえ!」ブンッ!
助左衛門「なんのこれしき!」ガシッ!
ツネ次郎「ネンネン、三角になれ。そしてさんか君はその力でネンネンをうまくドロロの頭にかぶせるんだ」
さんか君「えっ?」
ツネ次郎「頼むぞ!」
さんか君「そうか、よーし!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:08
粘心「それでドロロの頭を三角にして、まる君の力を無効化するつもりか?」
ツネ次郎「げっ、バレた!」
粘心「子供にしては考えたな…、だが甘い! “転”!」カッ!
ネンネン「!?」ビクッ!
ツネ次郎「ネンネン!?」
粘心(ネンネン)「いーや、粘心じゃ」
タヌ太郎「どへー! ネンネンが粘心に体を乗っ取られたー!」
粘心(ネンネン)「こやつはもともと、わしが天容の笛を奪った時に、偽物の天容の笛を作るために切り離したわしの一部。体を返してもらっただけのことよ!」
シュルッ ギシッ
タヌ太郎「あっ!?」
ツネ次郎「ひっ!?」
メケケ「メケケケケケ…! あたしが操れるのはなにも自分の人形だけじゃない。こうやって生き物も操れるんだ」
粘心(ネンネン)「よくやったぞ、メケケ」
粘心(ネンネン)「そやつらはギオ様と同じ念雅流。ならば“手印念”ぐらいは使えるはずだ。メケケ、同士討ちさせてしまえ!」
メケケ「了解!」
タヌ太郎&ツネ次郎「「ギャー!?」」ドンッ!
まん丸「タヌ太郎さん、ツネ次郎さーん!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/09/10/09:09
ツネ次郎「…何だこれ?」ムニュムニュ
タヌ太郎「オイラたち、まともに“手印念”も撃てないんだよな〜」シクシク
メケケ「二人とも指先からよくわからない何かが出てる」
粘心(ネンネン)「貴様ら、それでよくギオ様に楯突こうと思ったなぁ!」
「“あいすこちこちあたーく”!」ピキーン!
助左衛門「おっと!」ガシッ
まる君「ああっ!? ハンマーに氷がくっついて丸じゃなくなった!」
助左衛門「“あいすこちこちあたーく”ということは……おーちゃん殿!」
おーちゃん「まったく、助左衛門ったら、そんなオニギリ相手に何をやっていますの?」
へべ「わちもいるぴょー!」
助左衛門「おお、へべ殿!」
粘心(ネンネン)「猫とペンギン!? 新手か!?」
へべ「“くびちょんぱあたーく”!」ドゴォ!
メケケ「首がバネになってるー!?」キラーン
粘心(ネンネン)「なぁ!? メケケが吹っ飛ばされた!」
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2017/09/10/09:09
粘心(ネンネン)「まる君、やつも操ってしまえ!」
まる君「わかった! はぁぁっ!」
へべ「おじょぴー!?」ブワッ
おーちゃん「“しっぽぐるぐるあたーく”!」ドゴォッ!
まる君「うわっ!?」
おーちゃん「わたくしを無視するなんて100万年早くてよ。おーほほほほ!(高笑い)」
粘心(ネンネン)「おのれ、ならばわしが!」
助左衛門「おまえの相手は拙者でござる!」
粘心(ネンネン)「無駄だ、我ら羅門衆は粘土ゆえに不死身! ハンマーなど効かん!」
助左衛門「だが4トンの物体に潰されては動けまい?」ドズン!
粘心(ネンネン)「ぐあああああ!!」グシャア!
まる君「くっそ〜! はっ!」
まん丸の刀 < キラーン
まる君「ふっふっふっ、こうなりゃあおまえら皆殺しだ」
まる君「まずは、まん丸からだぁ!」バッ!
まん丸「ぴーっ!」
ドロロ「トイヤッ!」ヒュバッ
ナレーション「刀がまん丸へと飛んでいく。しかしドロロがそのピンチを救う!」
まる君「なぁ!? おまえ!」
ドロロ「捕まったままのふりをさせてもらったでござる!」
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2017/09/10/09:10
ガキィン!
まん丸「ああっ! ボクの刀が岩にぶつかって跳ね返ってまる君の方に!」
まる君「ひっ!」
さんか君「まる君、危ない!」ダッ!
ギャン!
ドロロ「ああっ!」
ツネ次郎「さんか君の頭が!」
タヌ太郎「割れた…!」
まる君「さ…、さんか君…! 俺をかばって…!」
さんか君「まる君…、ギオは確かにボクたちの親だけど……あんなヤツ、いない方がいいよ」
さんか君「君には兄弟がいるだろ?」ニコッ
まる君「…うん!」
へべ「泣けるぴょー」グスッ
おーちゃん「一件落着ですわね」
粘心「…まだ、まだじゃあ!」
タヌ太郎「粘心!?」
ツネ次郎「本体に戻ったか!」
粘心「“土球の術”! かぁっ!」
ズッ
ツネ次郎「えっ!?」
タヌ太郎「ひ…」
まん丸「わあああ!」
まる君「み、みんなー!!」
粘心「わははは! 地面の一部をえぐり取って自在に操る、それが“土球の術”じゃ!」
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2017/09/10/09:11
粘心「下に落ちたようだな。ヤツらめ、ひとたまりもあるまい」
まん丸「ううん、大丈夫だよ」フワフワ
助左衛門「全員無事でござる」フワフワ
粘心「あっ!? 幽霊はともかく、なぜまん丸まで飛べるのだ!?」
まん丸「ボクじゃないよ。リュックの中に入れてあるボクの雲球――サトルさんだよ」
ナレーション「雲球っていうのは念雅流唯一の武具で、意念を伝えることで自由自在に動いたり形が変わったりする便利アイテムです。ネンガさんはこれを雲に変えて孫悟空よろしく飛んでたりするんですよ」
タヌ太郎「だからオイラたちを高い所から落としても無駄なのさ」
ツネ次郎「さあ、今度はこっちの番だ。捕まえてギオの居場所を聞き出してやる」
粘心「わしを捕まえるだと? 甘く見るな!」
粘心「かああっ! がああああ!!」
ズンッ! ゴゴゴゴゴ…!
ドロロ「い、家一件ほどの大きさの土を浮かばせている!」
まん丸「ぴー…!」
タヌ太郎「やっぱり逃げようぜ〜…」
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2017/09/10/09:13
粘心「死ねぇ!」ブン!
『『わあああ!!!!』』
ツネ次郎「って、ビビってる場合じゃない!」
タヌ太郎「行くぜ、まん丸!」
まん丸「うん!」
まん丸&タヌ太郎&ツネ次郎「「「“合体手印念”!!!!」」」ボッ!
ドゴッッ!!
粘心「なぁ!? わしが投げた土を貫通して――ぐひぇっ!!」ボガーン!
ナレーション「あらら、飛んでっちゃった」
タヌ太郎「え? 勝ったのか?」
まん丸「やったやったぁ!」
助左衛門「お見事でござった!」
ドロロ「ニン!」
さんか君「みんなー!」
まん丸「あっ、さんか君!? 頭は大丈夫なの?」
さんか君「まる君がご飯粒をわけてくれたから治ったよ。ありがとうまる君」
まる君「いいんだよアニキ〜」
さんか君「え? アニキ?」
ツネ次郎「じゃあ、俺たちはちょっと休んでから出発するか」
タヌ太郎「そうだな。疲れたぜ…」
助左衛門「拙者はネンネン殿を助けてくるでござる」
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2017/09/10/09:14
まん丸「ところで、へべさんとおーちゃんって、助左衛門さんの知り合いなんですか?」
へべ「腐れ縁ってやつだぴょー」
おーちゃん「ですわ」
助左衛門「まん丸殿、ネンネン殿を連れて参ったぞ」
まん丸「あっ、ネンネン! 大丈夫だった!?」
ネンネン「…」コクコク
助左衛門「…しかし、へべ殿がここにいる、ということは…?」
へべ「お察しの通り、まーたうにょーんが復活したぴょー」
まん丸「うにょーん?」
助左衛門「拙者たちの宿敵でござる」
おーちゃん「何度倒しても懲りずに復活して、わたくしたちの前に現れますのよ」
助左衛門「やはりへべ殿たちはうにょーんを倒すために、拙者を探していたでござるか」
へべ「そうでげしょぱぴー」
おーちゃん「お城にあった書き置きを見て、すぐに追いかけてきましたわ」
まん丸「ええっ!? 助左衛門さん、お城に住んでるの!?」
助左衛門「城は城でも荒城でござるがな。拙者はそこで他の幽霊と共に暮らしておる」
まん丸(ただの心霊スポットだ…)
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2017/09/10/09:15
ドロロ「左様でござるか。では、助左衛門殿はうにょーんを倒すことを優先すべきでござるな」
おーちゃん「それにはおよびませんわ、クレスさん」
ドロロ「なぜでござるか? アーチェ殿」
へべ「うにょーんはわちたちが行くまで具体的な行動は起こさないんだぴょぴー」
まん丸「なんで?」
おーちゃん「わかりませんわ」
へべ「というわけで、わちたちは助左衛門と一緒にみんなと行動することにするでぷ」
まん丸「そ、そう…」
おーちゃん(あとはぢぇにふぁーだけですわね)
◆
羅門城
粘心「申し訳ございません、ギオ様!」ドゲザ
メケケ「シュララ様、ごめんなさ〜い!」ドゲザ
ギオ「…粘心、わしはネンガ以外には興味無い。引き続き、刺客を出せ」
粘心「はっ!」
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2017/09/10/09:16
ギオ「シュララよ、どうやら我々羅門衆は、シュララ軍団と手を組む必要は無さそうだ」
シュララ「そうでございますか…」
ギオ「だが、おまえたちとの繋がりを絶つのは惜しい。連絡手段は残してくれ」
シュララ「ただちに」スッ
◆
メケケ「シュララ様、本当にごめんなさい…」スタスタ
シュララ「繋がりができただけでも御の字だ。おまえは次の戦いに備えよ」スタスタ
メケケ「はい…」
「ちょっと待ったぁーっ」
シュララ「あぁん? おまえはだ〜れだ?」
うにょーん「私はうにょーん。悪役だはぁーっ」
うつーじん「うにょーん様の部下のうつーじんでヒ」
うにょーん「シュララよぉーっ、味方が欲しいと言うのであればぁーっ、私が協力してやってもいいぞぉーっ」
メケケ「…シュララ様、どうします?」
シュララ「いいでしょう、うにょーん殿。あなたをウカウカ殿、シオフキー殿に次ぐ第三の協力者として迎え入れましょう」
うにょーん「ぶるあああああ!」
プロローグ3『オニギリ兄弟』完
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